安倍政権は「黒い霧解散」を真似るのか
フーテン老人世直し録(113)
霜月某日
解散風が本格化してきた。難問山積で政権運営が行き詰まると考えれば、解散・総選挙で打開の道を探るのはありうる話である。行き詰まってからでは遅いのでその前に先手を打つ必要がある。
長期政権を目的にした内閣改造が裏目に出て「政治とカネ」の不祥事が相次ぎ、拉致問題で北朝鮮から足元を見られ、TPP交渉も思うに任せず、沖縄県知事選挙次第では普天間移設が難航する事になり、原発再稼働で国民の反発を呼ぶことは必至で、アベノミクスへの評価も先細りしてきた。年が明ければ国民の目にも行き詰まりが見えてくる。
それならば多くの国民が行き詰まりに気づかぬうちに総選挙を行い、議席数を微減にとどめれば「民意」は安倍政権を支持したと大見得を切って求心力を高めることが出来る。その勢いで正面突破すれば難問にも次の展開が見えてくるかもしれない。
権力者ならそう考えても不思議ではない。そしてこれには佐藤栄作元総理の「黒い霧解散」というモデルがある。佐藤氏はそれによって長期政権を実現することが出来た。
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