おにぎりを手で握ると傷みやすい?夏のお弁当はいつまで食べられる?3日放置してわかったこと
こんにちは。健康気象アドバイザー&食養生研究家のお天気ママです。きょうは夏場のお弁当作りに役立つ実験結果をお伝えします。
夏場におにぎりは、「素手では握ってはいけない」というのが常識にもなっていますが、実際に「どれくらい傷みやすいのか?」「いつまで食べられるのか?」「塩をふることで傷みにくくできるのか?」について調べてみました。実際に屋外に放置したからこそ分かった結果とまとめです。夏場のお弁当作りの参考にしてくださいね。
実験・比較条件
1日目の朝に、手で握ったおにぎりの塩をふっていないもの・塩をふったもの、ラップで握ったおにぎりの塩をふっていないもの・塩をふったものの4つを準備し、それぞれ乾燥を防ぐために新しいラップで包みました。
これをお皿に置き、直射日光を避けるために1枚手ぬぐいをかけて、西側のベランダに置いて、3日間経過を観察しました(気象庁発表で最高気温が31~34度の3日間)。
雑菌の繁殖については、計器がないため、色と臭いで判断をしています。臭いは、筆者1人の判断になりますが、ごはんの臭いを感じるか、腐敗臭が混ざるか、腐敗臭のみになるかに重点を置いています。
ラップの扱い
手で握ったおにぎり、ラップで握ったおにぎりともに、乾燥を防ぐためにラップをして、撮影時のみラップを外しています。新たに雑菌が付くのを防ぎ条件を同じにするため、毎回新しいラップを使用しています。
1日目朝
色や臭いに大きな違いはない。
1日目夕方
色や臭いに大きな違いはない。
2日目朝
手⇒塩なし・塩ありともに若干黄ばんでいる、酸っぱい腐敗臭あり
ラップ⇒色の大きな変化はないがラップだけで比較すると塩ありのほうが若干明るい、ごはんの臭いが強く腐敗臭なし
2日目夕方
手⇒黄ばみが進む、腐敗臭が強い
ラップ⇒色の変化は小さい、ごはんのにおいが残るが若干酸っぱい臭い
3日目朝
手⇒変色が進む、強烈な腐敗臭あり、糸をひく
ラップ⇒塩なし・塩ありの色の差はない、ごはんのにおいは消えて腐敗臭のみ、糸は引かない
3日目夕方
手⇒茶飯のような色、強烈な腐敗臭あり、糸がひき米粒が崩れている部分あり
ラップ⇒塩なし・塩ありの色の差はない、腐敗臭あり、糸は引かない
まとめ
・手で握ったおにぎり
塩なし・塩ありともに、1日目の夕方までは変化はありませんでしたが、2日目朝には黄ばんで、腐敗臭がするようになっていました。
雑菌の繁殖が早いので、実際に安心して食べるには1日目の昼までとなりそうです。
・ラップで握ったおにぎり
色や臭いの変化は手よりも遅く、腐敗臭がするのは2日目の夕方で遅かったです。とはいえ、腐敗臭の前から雑菌の繁殖は進んでいること、2日目の朝に塩なしと塩ありでは若干色の差があったことを考慮すると、実際に安心して食べるには1日目の夕方までとしたほうがよさそうです。
おわりに
夏場は特に、お弁当のおにぎりは「素手では握らないほうがよい」ということは認識としてありますが、実際に素手で握ると色や臭いの変化も早く、雑菌が繁殖しやすいことがわかりました。最初の条件の違いが後にも影響することが目で確認できたので、有意義な実験になりました。
夏場のお弁当作りでは、おにぎりを握る際には、素手ではなくラップで握ることは重要です。またおにぎりに限らず、おかずを詰める際にも素手では触れずに、清潔な調理器具を使用することも、傷みにくいお弁当作りには大切となりそうです。
この先、盛夏にかけては、さらに傷みやすい条件がそろうので、注意をしてくださいね。