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石北本線のライバル!都市間バス・サンライズ号(旭川ー北見)に乗車

宙船乗り物大好きライター・そらふね
層雲峡(上川町)で停車中のサンライズ号

2024年6月7日、北海道新聞はJR北海道が特急大雪(旭川ー北見ー網走)の快速化を検討していると報道(外部リンク)。鉄道ファンの間で大きな反響がありました。
一方特急大雪や特急オホーツク(札幌ー網走)が走るJR石北本線のライバルは、丘珠空港・新千歳空港ー女満別空港の飛行機と高速バス・ドリーミントオホーツク号(札幌ー北見・網走)が有名ですが、石北本線の大半区間と競合する都市間バスも走っています。
その名は「サンライズ号」。

特急大雪・オホーツクよりも充実した車内設備を持つJR石北本線のライバルに乗車してみました。

道北バス・北海道北見バス・阿寒バスによる共同運行!

サンライズ号は旭川ー北見ー釧路で運行中の都市間バスです。高速道路は経由せず、全て一般道を走行。道北バス(外部リンク)北海道北見バス(外部リンク)阿寒バス(外部リンク)が共同運行しています。

道北バスと阿寒バスの車両が旭川ー北見ー釧路で1日2往復、北海道北見バスの車両が旭川ー北見で1日往復します(道北バス・外部リンク)

道北バス15:15旭川駅前着道北バス本社行き(別の日に撮影)
道北バス15:15旭川駅前着道北バス本社行き(別の日に撮影)

道北バス・阿寒バスの車両は、道北バス運転手が旭川ー北見で、阿寒バス運転手が北見ー釧路に乗務。
また北海道北見バスの車両は、旭川ー北見で同社の運転手が1日1往復担当します。

北海道北見バス15:48旭川駅前発北見行き(別の日に撮影)
北海道北見バス15:48旭川駅前発北見行き(別の日に撮影)

現在のサンライズ号は2023年10月1日に特急石北号(旭川ー北見)、特急釧北号(北見ー釧路)をサンライズ旭川釧路号(旭川ー釧路)に統合する形で誕生しました。
なお特急石北号は1987年11月に運行開始。翌1988年3月にJR北海道が現在も石北本線で運行中の「特別快速きたみ」を誕生させるきっかけとなっています。

そこで特急大雪1号(旭川12:41発)と特別快速きたみ(旭川14:40発)と競合するサンライズ号(旭川駅前13:05発)に乗車してきました。

旭川駅前から乗車

サンライズ号の始発は道北バス本社ですが、筆者は旭川駅前バスタッチ8のりばから乗車。
沿岸バス13:00発留萌旭川線(外部リンク)発車後に到着。

13:01に旭川駅前バスタッチ8番に到着
13:01に旭川駅前バスタッチ8番に到着

車内は長距離都市間バスに多い3列シート。

3列シート
3列シート

トイレは中央右側にあります。

中央右側にトイレ
中央右側にトイレ

乗車当日は道北バス本社からの乗車はなく、旭川駅前で筆者を含め5人乗車し、定刻13:05に発車しました。

国道39号を走行!石北本線・愛山駅跡近くを通過

バスは旭川駅前を発車すると北海道新聞旭川支社が入るビルの前から国道39号へ。
旭川市内の乗車停留所は道北バス本社、旭川駅前、そして永山2条19丁目。JR宗谷本線・永山駅に最も近いバス停です。サンライズ号は停車しましたが、当日乗車はなし。

永山2条19丁目
永山2条19丁目

当麻町唯一の停車停留所・当麻20丁目、愛別町唯一の愛別橋も乗車ゼロで通過。

愛別橋を過ぎて約5分後、紋別から旭川へ向かう道北バス・特急オホーツク号と遭遇。JRの特急(札幌ー網走)と同じ名前です。

道北バス・特急オホーツク号(紋別→旭川)と行き合い
道北バス・特急オホーツク号(紋別→旭川)と行き合い

特急オホーツク号との行合後、JR2024年3月ダイヤ改正で廃駅となった愛山駅の跡が見えました。ホームは撤去され、待合所がリニューアルされていました。JRの車窓から眺めるのもおススメですが、もし公共交通で愛山駅跡へ訪問したい場合は道北バスの路線バスを利用し「愛山小学校前」で下車しましょう。サンライズ号は高速で通過します。

愛山駅跡と元待合所
愛山駅跡と元待合所

愛山駅跡を過ぎてすぐ、釧路発旭川行きサンライズ号と行き合い。こちらも阿寒バス車両で運転は道北バス乗務員(北見→旭川)。当日旭川市内渋滞のため筆者が乗る北見経由釧路行が約7分遅れていました。

愛山駅跡近くで旭川行きサンライズ号と行き合い
愛山駅跡近くで旭川行きサンライズ号と行き合い

上川町中心部に入ると、いったん国道39号を離れ、JR上川駅隣にある上川森のテラスバスタッチへ。こちらも乗客ゼロのため通過。

上川森のテラスバスタッチ(奥がJR上川駅)
上川森のテラスバスタッチ(奥がJR上川駅)

再び国道39号へ戻り、山深い道を進んでいきました。

層雲峡でトイレ休憩

バスは北見へ向かう国道39号と紋別・遠軽へ向かう国道273号との分岐点を通過します。

サンライズ号は国道39号を進む。左へ行くと紋別市や遠軽町
サンライズ号は国道39号を進む。左へ行くと紋別市や遠軽町

層雲峡インフォメーションセンター前にあるバス停到着前、札幌発網走行・ドリーミントオホーツク号(北海道北見バス車両)が休憩を終え発車するところでした。

札幌発北見・網走行きドリーミントオホーツク号が発車
札幌発北見・網走行きドリーミントオホーツク号が発車

サンライズ号も層雲峡バス停で5分間休憩。

層雲峡バス停
層雲峡バス停

層雲峡発車後、国道39号と国道273号・帯広方面との分岐点に到達します。旭川ー帯広を層雲峡・三国峠・士幌を経由して結ぶノースライナー(北海道拓殖バス・外部リンク)は、ここから国道273号に入ります。

サンライズ号とノースライナー号との分岐点
サンライズ号とノースライナー号との分岐点

バスは石北峠を越え、北見市内へ。
北見市内最初の停留所・温根湯で2人下車しました。温根湯温泉に公共交通を利用して行く場合、JR石北本線経由で留辺蘂(るべしべ)駅下車後路線バスで温根湯温泉へ向かうより便利です。

北見バスターミナル到着!運転手交代

バスは温根湯温泉以外の停留所で下車はなく、北見バスターミナルに到着。

北見バスターミナルにて。旭川行き(左)と釧路行き(右)
北見バスターミナルにて。旭川行き(左)と釧路行き(右)

北見で釧路発網走行き(道北バス車両)と隣り合わせで30分休憩があります。乗通す利用客は出発時間までバスを降りる事が可能。
北見バスターミナルには飲料の自販機とトイレがあります。ただバスターミナル内に売店はないので、隣のJR北見駅売店がおススメ。
北見駅売店でなくコンビニへ行きたい場合はバスターミナル向かいの道路を渡ればセコマがあります。

なお16:30着・17:00北見発は、
旭川→北見で阿寒バス車両に乗務した道北バス運転手が、道北バス車両・北見→旭川を運転し戻る。
釧路→北見で道北バス車両に乗務した阿寒バス運転手が、阿寒バス車両・北見→釧路を運転し戻る。

という就労体制。運転手は北見で交代です。双方の運転手が引継ぎ・休憩後、17時に目的地へ向け出発。

17時に旭川行き・釧路行きがそれぞれ発車
17時に旭川行き・釧路行きがそれぞれ発車

筆者が北見で下車し見送った時、北見出発時点で旭川行きは5人、釧路行きは4人の乗客でした。乗車日だけで判断することは出来ませんが、サンライズ号がJR石北本線に影響を及ぼす都市間バスであることは間違いないでしょう。

乗り物ファンの皆様、JR石北本線とサンライズ号を乗り比べる旅はいかがでしょうか。

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乗り物大好きライター・そらふね

地元北海道を中心に日本を旅するフォトライターです。フェリー・飛行機・鉄道旅が得意分野。船会社で船員管理・港業務・営業を経験後、旅行サイトでライターとなる。船・地方空港・名所・ホテルを紹介する記事を多く掲載しました。乗り物移動をより楽しくがモットー。

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