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Xゲームズ・オスロで日本勢が金2・銅1と異例の快挙 日本の報道陣ゼロの謎と、薬物検査拒否の今後

鐙麻樹北欧・国際比較文化ジャーナリスト|ノルウェー国際報道協会役員
日本に金2・銅1のメダルをもたらした3選手 Photo: Asaki Abumi

24~28日にオスロで開催されたエクストリームスポーツの最高峰といわれる大会「エックスゲームズ」。スケートボード・ストリート、スノーボードとスキーではビッグエアとスーパーパイプの競技がおこなわれ、世界中から強豪が集結した。

日本からは6人の選手が参加し、金メダル2個、銅メダル1個と驚きの結果を残した。

平野歩夢 スノーボード・スーパーパイプ男子決勝 金メダル

角野友基 スノーボード・ビッグエア男子決勝 金メダル

小野塚 彩那 スキー・スーパーパイプ女子決勝 銅メダル

日本勢がここまで活躍するとは、誰も予想していなかったのではないだろうか。大会史上では、初の日本人優勝者は2001年のウルトラクロスで優勝した瀧澤宏臣選手。その後は日本は金メダルを獲得していなかった。今大会で、一気に2人が優勝したのだ。

日本の報道陣の姿がゼロの謎

ノルウェー、スウェーデン、カナダなどの国旗が目立った会場 Photo:Abumi
ノルウェー、スウェーデン、カナダなどの国旗が目立った会場 Photo:Abumi

世界的には有名な大会だが、日本では知名度はまだまだ低いようだ。驚いたことに、現地には日本の国旗で応援するファンや、日本の報道陣の姿が一切なかった(筆者と大会主催者の勘違いでなければ)。

日本のスポーツ専門の記者であれば、筆者よりもより良い目線で伝えることもできたのではないか。海外通信社を通して、金メダルのことは日本では報道されたようだが、今後は日本の記者やカメラマンが自分たちで伝えるのが、選手たちの応援にもなるのではないかと感じた。

薬物検査を拒否し続け、それでもオスロ市に来年の支援を要請する主催者ESPN

主催者のESPNは、来年もオスロでXゲームズを開催したいという意向をノルウェーのメディアに明らかにしている。だが、今回は頑固に拒否した、国際基準のWADAのガイドラインによるドーピング検査を受け入れなければ難しいだろう。ノルウェーの国民の税金である5億円以上もの援助をしてもらいながら、現地でのスポーツ界のルールを無視するのは、あまりにも都合がよすぎるのではないか。なにより、なぜ薬物検査をそこまで嫌がるのかが気になる。

オスロ大会は今回が最初で最後になるのだろうか。オスロ市議会は、今後の支援についてはこれから検討予定としている。

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Photo&Text: Asaki Abumi

北欧・国際比較文化ジャーナリスト|ノルウェー国際報道協会役員

あぶみあさき。オスロ在ノルウェー・フィンランド・デンマーク・スウェーデン・アイスランド情報発信15年目。写真家。上智大学フランス語学科卒、オスロ大学大学院メディア学修士課程修了(副専攻:ジェンダー平等学)。2022年 同大学院サマースクール「北欧のジェンダー平等」修了。ノルウェー国際報道協会 理事会役員。多言語学習者/ポリグロット(8か国語)。ノルウェー政府の産業推進機関イノベーション・ノルウェーより活動実績表彰。著書『北欧の幸せな社会のつくり方: 10代からの政治と選挙』『ハイヒールを履かない女たち: 北欧・ジェンダー平等先進国の現場から』SNS、note @asakikiki

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