元旦デビューで紅白も出場。今年も更なる躍進が注目されるNumber_iとファンの絆
早くも2025年がはじまって1週間が経とうとしていますが、ここで2024年の1年間に大きな躍進を遂げたNumber_iの1年を振り返ってみたいと思います。
何しろNumber_iは、1月1日にリリースしたデビュー曲「GOAT」が、いきなりYouTubeのMVの世界のデイリーランキングで1位を獲得するなど、鮮烈なデビューを成し遂げたのが記憶に新しい方も少なくないと思います。
参考:デビュー曲がいきなりYouTubeで世界1位。「Number_i」と「TOBE」の無限の可能性。
そして、最終的には年末の紅白歌合戦にも初出場を果たし、NHKがYouTubeにアップしたアーカイブ動画の中で、堂々トップ10に入る再生数を叩き出す快挙を成し遂げているのです。
その1年という短い期間でのあまりの成功ぶりに、一部には強烈なアンチも生まれてしまったようで、1月5日には、Number_iやTOBEに対して批判的な投稿を繰り返していた化粧品会社のアカウントが謝罪して廃業を宣言するという出来事まで発生しました。
参考:「Number_i」への不適切なX投稿「リージュ化粧品」大炎上のち謝罪 責任を取ると廃業を宣言
ここで注目したいのは、Number_iが短期間でここまで大きな成功を収めるに至った軌跡です。
テレビ初出演は3月2日のNHK「Venue101」
今となっては多くの方が忘れているかもしれませんが、Number_iのメンバーである岸優太さん、神宮寺勇太さん、平野紫耀さんは、元「King & Prince」のメンバーであり、3人が当時のジャニーズ事務所を退所することを発表した際には、多くのファンがしばらくはテレビ出演などの活動が難しくなることを懸念していました。
実際、「GOAT」の大ヒットにもかかわらず、Number_iのテレビ出演は3月2日のNHK「Venue101」まで2ヶ月かかることになります。
ただ、元SMAPの「新しい地図」のメンバーが3人揃ってテレビ出演を果たすまでに退所から3年以上かかったことを考えると、Number_iのメンバーが退所から1年足らずで地上波復帰を果たすことができたのは大きな変化と言えるでしょう。
この「Venue101」の出演を皮切りに、Number_iのテレビ露出は一気に増えていくことになります。
特に、4月放送のテレビ朝日「ミュージックステーション」では、STARTO ENTERTAINMENTのCMOでもある井ノ原さんが20th Centuryとして出演し、Number_iのメンバーと思い出話を語ったことも、非常に重要な歴史の転換点だったと言えます。
参考:初ライブが成功し、Number_iとの共演も実現。STARTO社に今後求められること。
3月と4月には日本と米国でライブを実施
さらに、Number_iは、3月のTOBEの東京ドームライブにおいて、ファンの前でパフォーマンスを初披露。
ライブのハッシュタグの世界1位獲得にも貢献します。
参考:世界トレンド1位を成し遂げた「TOBE」東京ドーム公演は、日本のライブの「常識」を変えるか
そして、4月には世界最大級の音楽フェスである「コーチェラ」にサプライズ出演を果たし、明確に世界を目指していることを自分達の行動で示すことになるのです。
参考:Number_iとAwichのコーチェラ出演に学ぶ、日本の音楽の世界への広げ方
振り返ってみると、デビューから4ヶ月の間だけでも、実にNumber_iの活動は濃密なものだったことが良く分かります。
躍進を後押しするファンとNumber_iの絆
ここで、Number_iの成功の一因として強調しておきたいのが、「iLYs(アイリーズ)」というファンネームで知られるファンとの絆です。
「iLYs」というファンネームが決まったのは昨年6月のことですが、そのはるか前から、Number_iのファンは積極的なSNSを通じた応援を行っていることで有名でした。
象徴的なのは、TOBEでの活動をスタートさせたばかりの平野紫耀さんが2023年7月末にインスタグラムでカフェでレモネードを飲む姿をアップしたり、三宅健さんがYouTubeライブでレモネードを取り上げることなどしたことで、ファミリーマートの「みんなのレモネード」という商品があっという間に完売してしまったことでしょう。
参考:あっという間に売り切れたファミマの「みんなのレモネード」ってなに?
それ以外にも2023年の段階で、神宮寺勇太さんの誕生日にハッシュタグが世界トレンド1位を獲得したり、岸優太さんがコンビニのフランクフルトの動画をアップして、全国のコンビニからフランクフルトが消える現象などもあったそうです。
大手事務所を退所し、テレビに復帰できるか分からない3人を、少しでも応援したいというファンのエネルギーは凄まじく、それがデビュー曲が出たばかりの2月に早速サントリーがテレビCMに平野紫耀さんを起用した背景にあったことは間違いありません。
その後も、Number_iは着実にスポンサーを増やしていき、その度にファンによる大きな反響に、スポンサー企業側からも驚きの声が上がることになります。
こうしたファンのエネルギーを消さないように、TOBEやNumber_i側も最大限、ファンが応援しやすい環境を作っていたことも印象的です。
ファンによるSNS拡散を許容する姿勢を明確に
最も象徴的なのは、TOBEが2023年9月の段階で、ファンが推し活をしやすくなるように「SNSガイドライン」を発表していたことでしょう。
このSNSガイドラインでは明確に「TOBEおよびアーティストのSNSやYouTubeの素材は、ファンの個人利用においては著作権侵害を主張しない」と宣言しており、従来の日本の芸能事務所の厳しい著作権管理とは一線を画しているのです。
こうしたTOBEやNumber_iのファンを信じる姿勢が、世界トレンド1位を頻繁に取ってしまうようなファンのSNS活用につながっていることは間違いないでしょう。
さらに、TOBEはライブの段階でも、前半のプログラムで動画撮影OKのパートを長めに取るなど、ファンによるライブの撮影にも寛容な方針をとっているのが印象的です。
参考:世界トレンド1位を成し遂げた「TOBE」東京ドーム公演は、日本のライブの「常識」を変えるか
その結果、Number_iのライブはたくさんのファンによる動画がSNS上にアップされており、そうした動画が更に日本や世界に新しいファンを生み出すことにつながっているのです。
また、ファンが積極的に開催していたStationheadのリスニングパーティーをみて、Number_iのメンバーが参加する公式のリスニングパーティーを企画するなど、ファンの声も聞きながら新しい取り組みにも挑戦している姿勢は間違いなくファンにとっても更なる刺激になっているはずです。
参考:最速記録更新のNumber_i新曲「BON」は、ファンの力で世界に拡がるか
さらに印象的なのは、Number_iはSHIBUYA109 lab.によるZ世代のトレンド大賞において、女性だけでなく男性からも高い評価を得ている点です。
この結果は、Number_iとファンによるSNS上の拡散が、着実に若い世代にも届いていることの象徴と言えるでしょう。
ファンとともに世界に拡がる
こうしたファンとともに自分達の楽曲や魅力を広げようとする姿勢は、ARMYと呼ばれるファンの力によって、世界でも有数の人気グループの座を確立したBTSとも重なる点が多々あります。
Number_iとファンの絆が世界に拡がっていけば、Number_iがBTS同様に世界中にファンを増やす日は決して遠くないと感じるのは私だけではないはずです。
Number_iはデビュー当初から世界を目指して活動していることを公言されていますが、ある意味でデビュー曲「GOAT」を元旦にリリースしてから、年末に紅白歌合戦出場も果たした2024年は、まず日本での足場を固める年だったと言えるかもしれません。
当然、Number_iの2年目となる2025年は、活動の軸足をより海外にシフトしていく年になるはずです。
今年、Number_iが、私たちにどのような新しい景色を見せてくれるのか。
今から楽しみにしたいと思います。