2022年11月、軽いお食事からお酒に合うお料理まで、心温まる本格メニューをそろえるお店とご紹介した『しぇんろん』。JR藤沢駅から徒歩5分の場所にあります。参考記事：【藤沢市】なんでこんなに美味しいの？「地下の料理屋」が作る、味変も楽しい「油そば」の秘密

前回の記事では、藤沢市のふるさと納税返礼品にも選ばれている『しぇんろん』名物「油そば（1玉750円）」などにフォーカスしました。

そんな『しぇんろん』の公式 Instagram（外部リンク）から、2月上旬にふっと流れてきた「閉店を宣言」する投稿。

驚かれたフォロワーも多いのではないでしょうか。筆者も思わず投稿を保存。詳細が気になり、店主の羽鳥さんを直撃しました。

新型コロナウイルス感染症が５類感染症に移行し、酒類の提供の制限が緩和されたあとも、円安や物価上昇が追い打ちをかけ客足が思うように戻らない状況が続いた『しぇんろん』。売上の回復を目指し、ハムやソーセージの販売、インターネット販売などいろいろと模索を重ねます。しかしそれでも売上をカバーすることはできず。2023年の暮れに閉店を決断します（2024年3月31日をもって閉店）。しかし…

その投稿のコメント欄には「次のステップに向けて準備中」という意味深な言葉も残されています。これについて羽鳥さんは「閉店後の不安だけが募るなか、知人から『「しぇんろん」がなくなるのは困る。移転してはどうか』と藤沢駅北口の一軒家（古民家）をご紹介いただきました。そのため“準備が整えば”移転を検討します。ですが状況が厳しければこのまま完全閉店します」と話します。

閉店まで残りひと月半。『しぇんろん』では29年間の感謝を込めて、3月の毎週日曜日（15:00～20:00）に「酒祭り」を開催予定とのこと（予約不要）。1,000円チケット（100円×11枚綴）を購入し、チケットをもぎってお酒（純米酒６種類／各60ml300円・焼酎1種類／30ml300円）とお料理（15種類くらい／300円～）と引き換えるシステムのイベントです（詳細は店舗までお問い合わせください）。

羽鳥さんは「10年ほど前から開催している人気イベントです。お客さまのペースで、お好みのお酒とお料理を楽しんでいただけたら嬉しいです」と言います。

「2024年3月31日をもって閉店」と宣言する『しぇんろん』ですが、先に記した「移転プロジェクト」も同時進行。現在その準備に向け、クラウドファンディングも始まりました（詳細は『しぇんろん』公式 Instagram（外部リンク）をご確認ください）。完全閉店か、移転か。運命を賭けた「最後の宴と挑戦」。今後の展開を見守りたいと思います。

～未成年の飲酒は法律で禁止されています。お酒は20歳になってから～