知ってる?ミニ大根の特徴と魅力|個性的な色や味で家庭菜園にピッタリ!
大根の美味しい季節です。普通の青首大根の半分サイズの「ミニ大根」をご存知でしょうか?色や形の違う様々な品種があり、直売所でも家庭菜園でも人気です。今回はミニ大根の魅力についてご紹介します。
「できそこない」じゃない小さな大根
「ふふっ、ずいぶん可愛らしい大根が採れたんだねえ」と笑われちゃうのですが、これは私の育てたミニ大根。「できそこない」で小さいんじゃありません、小さい品種なんです。
これはトーホク交配のその名も「かわいい大根」。緻密でなめらかな触感ですごく美味しい!すっかりはまって、ここ数年栽培しています。
ミニ大根のサイズ・特徴
ミニ大根とは、長さ15cmから20cmくらいのコンパクトサイズに育つ小型大根の総称です。各種苗店からいろいろなタイプのミニ大根の種が購入できます。
太さは大きい大根とさほど変わらないものや、細めの直径5cm程度のものなど品種により変わります。
長さが20cm以下のものを「ミニ大根」または「ミディ大根」、20cmより大きく30cm以下になるものは「短形大根」と呼び区別しています。日本で最も流通の多い「青首大根」は35cm前後の中長サイズの大根です。
「二十日大根」または「ラディッシュ」は超小型の大根ですが、今回の記事の「ミニ大根」には含んでいません。
ミニ大根のメリットとは
ミニ大根は、そのサイズならではのメリットがあります。
1.小さいので栽培がしやすい
大根を栽培するときは深く耕さなくてはいけないものですが、ミニ大根ならそこまでの深さがいりません。植え付け前の大仕事が軽減できるのは魅力的!野菜用の深さ30cm程度のプランターでの栽培も可能です。
2.新鮮なうちに食べ切れる
少人数家庭では大きい大根を使い切ることが課題になりがちです。しかしミニ大根なら1回の料理で使い切れるという気軽さがあります。おすそ分けにもおすすめ。
3.個性的な味、色を選べて食育にも
ミニ大根には赤や紫などカラフルな色の品種や、辛くて薬味に最適なタイプ、サラダに向くタイプなど味も様々。小さいから食べ比べも楽しめます。彩り豊かな食卓は子どもの興味をそそるので、野菜を好きになってもらうきっかけとしても。
ミニ大根のおすすめ品種を見てみよう
日本の種メーカーでは長年ミニ大根の開発・育成が行われてきたので、たくさんの品種があります。各メーカーから注目の1品種をピックアップしてみました。
トーホク かわいい大根
青首大根をそのままハーフサイズにしたようなビジュアルのミニ大根。長さ15cmから20cm。きめ細かい肉質でサラダにも煮物にも。
雪印種苗 小太りくん
「小太りくん」は直径7,8cm、長さ20cm前後が平均サイズ。暑さ・寒さに強い。カブのような大きめの葉が料理に活用しやすい。きめ細かい肉質。
タキイ種苗 紅三太
「紅三太」は直径5cm、長さ15cmが平均サイズ。真っ赤な表皮でサラダや酢漬けに向く。
サカタのタネ 江都青長(こうとあおなが)
「江都青長」は長さ20cmから25cm、太さ6cmが収穫サイズ。上部が3分の2ほど土からせり出すため緑になる。甘さが特徴で、別名「ビタミン大根」と呼ばれる中国青大根を改良した品種。
松永種苗 紅くるり大根
「紅くるり大根」は皮も中身も赤い。畑に長く置いて重さ1kg程度まで肥大させることもできる。瑞々しいのでサラダや鮮やかな色の漬物に。
丸種 京むらさき
「京むらさき」は直径6cmから7cm、長さ15cmから18cmが平均サイズ。外皮も内側も紫の美しいミニ大根。色を生かしたソテーにも。
ミニ大根の種を選ぶときは気候に合う品種を
大根は日本全国で栽培されているため、地域ならではの気候に合った品種があります。上記でご紹介した有名品種以外にも、辛味が自慢の大根や、丸い大根、地方の伝統品種など数えきれないミニ大根があります。バリエーション豊かな味わい、形、色合いが魅力的ですね。
珍しい品種をネット販売で見つけて買うこともできますが、自分が育てる畑に合っているかは確かめにくいもの。地元の種苗店やホームセンターの種コーナーには、その地域で育てやすい種が揃えてあります。ですからまずはその中から選びましょう。もちろん、品種により指定されている「蒔きどき」を守ることも大切です。
家庭菜園でこそミニ大根がおすすめ
家庭菜園で野菜栽培が上手な人ほど、意外にもミニ大根に興味がないみたい。
ミニ大根は長さが短いというだけで、育て方は通常の大根と変わりません。密植栽培に向いている品種もありますが、株間をあまり狭めないほうがいいサイズになるというのは大きい大根と同じです。それでスペースが限られる家庭菜園では、短いとなんだか損をしたような気持ちになる人もいるかもしれませんね。
また、「小さい品種は貧弱で初心者向け」というイメージもあるかも。
ですが、一般に流通しない変わった品種を育ててみる楽しさは、家庭菜園ならではです。農家さんと違って数種類取り混ぜて育てることもできますよね。
そしてここだけの話ですが、どーんと大きな大根は、家庭菜園のおすそ分けをしてもちょっと迷惑がられること、あるんです。でもミニ大根なら使い切りサイズですし、カラフルだったり味に特徴があったりと目新しくて、喜んでもらえる確率が上がります。
次に大根のタネを選ぶときは、ミニ大根もぜひ選択肢に入れてみてください。
ミニ大根のすすめ まとめ
ミニ大根の特徴やメリットについてご紹介しました。自分で育てなくても、産直市場などで売られていることがありますので、見つけたらぜひ手にとってみてくださいね。
次回は収穫したミニ大根を美味しく食べるレシピをご紹介する予定です。よかったら著者racssをフォローして他の記事もご覧ください。