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首位打者がランキングから姿を消し、大谷翔平がトップに立つ

宇根夏樹ベースボール・ライター
クリスチャン・イェリッチ(ミルウォーキー・ブルワーズ)Jul 10, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 7月23日を終えた時点で、ナ・リーグの打率トップ2は、.315のクリスチャン・イェリッチ(ミルウォーキー・ブルワーズ)と.314の大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)だった。

 だが、現在、イェリッチは、打率ランキングから姿を消している。

 7月24日に、イェリッチは、故障者リストに入った。一方、ブルワーズは、シーズン102試合目を終えた。ここまでに315打席のイェリッチは、チームの試合数×3.1打席――102試合×3.1=316.2――より少なくなり、ランキングの対象から外れた。

 MLB.comのアダム・マッカルビーによると、イェリッチは、7月25日に脊椎の専門医の診断を受け、シーズン終了となる手術の可能性も含め、これからどうするかを話し合うという。

 イェリッチは、シーズン序盤に腰を痛め、1ヵ月近く離脱している。どうやら、それが再び悪化したようだ。オールスター・ブレイクを挟み、7月11日~23日は、6試合で19打数1安打だった。

 この記事を書いている時点では、1位が.311の大谷、2位が.311のルイス・アライズ(サンディエゴ・パドレス)、3位は.306のマーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)となっている。すでに7月24日の試合を終えているパドレスとブレーブスと違い、ドジャースは試合中。大谷は、ここまでの3打席で3打数0安打だ。

 ブルワーズでは、イェリッチの離脱と同じ日に、ゲリー・サンチェスが故障者リストから復帰した。ただ、サンチェスは、パワーこそイェリッチを凌ぐものの、打率と出塁率は低い。今シーズン、イェリッチの.315と.406に対し、サンチェスは216と.291に過ぎない。また、イェリッチは外野手、サンチェスは捕手だ。

 イェリッチがポストシーズンに出場できないようであれば、ブルワーズは、7月30日のトレード・デッドラインまでに、外野手を手に入れようとするかもしれない。現時点ではナ・リーグ中地区の首位に立ち、2位のセントルイス・カーディナルスに6.0ゲーム差をつけている。

【追記:7/25】

 大谷は、7月24日の4打席目に、見逃し三振を喫した。大谷の打率は.310となり、アライズがトップに立った。試合は、8回裏が終わり、ドジャースは6点リードされている。9回裏は、5番打者から始まるので、1番の大谷に打順が回る可能性は高くないが、5打席目があり、そこで安打を記録すると、打率はアライズを上回る。

【追記2:7/25】

 ドジャースは、9回裏に1点を返したものの、大谷の5打席目はなく、試合は終わった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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