高血圧の原因はなんだろう?〜本態性高血圧とは〜【高血圧のいろはを理学療法士が解説します】
田舎の民間病院で理学療法士として勤務しているぴぴです。
みなさまにひとつでもためになるような知識や情報をお届けしていきたいと思います。
血圧が高いといわれたけれど、突然いわれても実際にどんなことに気をつければいいのかよくわからないですよね。
血圧っていったい何の指標なのか、どれくらいの数値が望ましいのかについてこれまでの記事で解説してきましたが、本記事では高血圧のひとつである本態性高血圧の原因について解説していきたいと思います。
本態性高血圧の原因とは
先ほどお伝えしたように、高血圧には本態性高血圧と二次性高血圧があります。
本態性高血圧とは、原因のはっきりしていない高血圧を指します。
日本人で高血圧と診断されている人のほとんどが本態性高血圧で、80〜90%ともいわれています。
原因と思われる主な要因は
- 加齢
- 体質などの遺伝的な要因
- 塩分の過剰摂取
- 肥満
- 過度の飲酒
- 運動不足
- ストレス
- 喫煙
といった生活習慣が関係するといわれています。
加齢
年齢を重ねると、徐々に血管が硬くなり(動脈硬化)、血圧が上昇しやすくなります。
また、閉経後の女性は、ホルモンバランスの変化で交感神経が優位になりやすいため、血圧が上昇しやすくなります。
体質などの遺伝的要因
家族に高血圧の人が多い場合、ご自身も高血圧になるリスクが高まることがあります。
以下に述べる食生活や生活習慣の面で、同じような影響を幼少期から受けていることが大きな要因といわれています。
塩分の過剰摂取
高塩分の食事や、食品に多く含まれる脂肪や糖分の摂り過ぎは、高血圧のリスク因子です。
塩分を過剰に摂取すると、塩分濃度を調整するために、身体から水分を出さないように腎臓が作用します。これにより、身体の中の血液量が増加し、1回の心拍出量(心臓が1回ドキンとするときに血管へ送り出す血液の量)が増え、血圧が上昇します。
肥満
肥満の人は、内臓脂肪の多さや食べ過ぎによる塩分の取り過ぎ、インスリン過剰分泌傾向のために、身体の中の血液量が増え、血圧が上昇します。
過度の飲酒
過度のアルコール摂取は、交感神経への刺激や電解質異常などの影響により、高血圧を引き起こす可能性があります。
運動不足
運動不足になると身体の中に塩分を溜め込んでしまいます。肥満の原因と加えて、血圧を上昇させる原因となります。
ストレス
長期間にわたるストレスや、高ストレスな生活は、交感神経を刺激し、血管を収縮させる働きがあるため、血圧を上昇させます。
喫煙
タバコの喫煙は、交感神経を刺激し、喫煙後15分程度は血圧の高い状態が続きます。また、動脈硬化に繋がることも報告されています。
まとめ
日本人に多い本態性高血圧の原因は、食生活や生活習慣によるものが多いようですね。
糖尿病の原因と同様に、少し意識を変えるだけで改善できる余地はたくさんあると思います。
あなたの体を作るのは、他の誰でもなくあなたです。
いつまでも元気でいられるように、できる部分から見直していきましょう。