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日本国は再び敗北すると思わせる検証報告書

田中良紹ジャーナリスト

フーテン老人世直し録(152)

皐月某日

「イスラム国」に人質にされた2人の日本人を「見殺し」にして「間抜け」を装ってきた日本政府が、想定通りの「検証結果」を公表した。想定通りとは1.あくまでも「間抜け」を装い、2.「間抜け」の原因を情報収集能力不足のせいにし、3.情報収集能力強化に結論を導くというものである。

フーテンは「検証結果」があまりにも想定通りなので「よくもまあ」と思いながら、この程度の報告書を公表する政府に情報収集能力向上など出来るだろうか、情報収集能力のない政府が「積極的平和主義」を掲げて「テロとの戦い」に自衛隊を派遣する事など出来るだろうかと思った。戦争をやる資格のない国が戦争をやる事は自殺行為になる。

今回の検証は、現下の国際情勢から再び起こる事が十分に予想される「テロ組織からの人質救出」に失敗した原因を究明するのが目的である。当然ながら国家には真剣に取り組む責務があった。ところが失敗の原因を失敗した政府に検証させるところにそもそもの問題がある。

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ジャーナリスト

1969年TBS入社。ドキュメンタリー・ディレクターや放送記者としてロッキード事件、田中角栄、日米摩擦などを取材。90年 米国の政治専門テレビC-SPANの配給権を取得。日本に米議会情報を紹介しながら国会の映像公開を提案。98年CS放送で「国会TV」を開局。07年退職し現在はブログ執筆と政治塾を主宰■オンライン「田中塾」の次回日時:11月24日(日)午後3時から4時半まで。パソコンかスマホでご覧いただけます。世界と日本の政治の動きを講義し、皆様からの質問を受け付けます。参加ご希望の方は https://bit.ly/2WUhRgg までお申し込みください。

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