【京都市京セラ美術館】古代ローマ都市「ポンペイ」から出土した約2千年前の”炭化したパン”の展示が話題
はらぺこライターの旅人間です。
古代ローマの都市ポンペイを知っていますか?ポンペイとは、今から約2千年前に火山の噴火で姿を消した都市のこと。
そこで今回は、京都市京セラ美術館で開催中の「ポンペイ展」についてです。
この「ポンペイ展」では、イタリア・ナポリ国立考古学博物館が、日本初公開を含む至宝、約120点を出品されています。期間は2022年4月21日から7月3日まで。
モザイクや壁画、彫像、貴金属といった美術品のほか、裕福な家庭の豪華な食器や道具類などの日用品の展示を通じて、約2千年前の生活様式や高度な文明が見られます。
その展示の一部を紹介しましょう。
さて、この黒いモノは何だと思いますか?
実はコレ…「炭化したパン」です。
もちろん、今から約2千年前のもの。ポンペイからの出土品の一つ。
他にも、「炭化した穀類」「炭化したイチジク」「炭化した干しブドウ」も一緒に展示されています。
紀元79年、街の北西約10キロにあるヴェスヴィオ山が噴火、その時に発生した火砕流は古代ローマの都市ポンペイを壊滅させました。
そして、大量の火山灰に埋没した都市は18世紀に発掘されるまで、ほぼ噴火当時の状態を保ったままだったという。
この「炭化したパン」もその一つ。
そして、この展示の奥には…
『パンのある静物』と題されたフレスコ画も展示されています。
このようにして見ると、「炭化したパン」は絵の中のパンそのままですね。
帝政期には、白パン、麩パン、黒パン、油で揚げたパン、長期保存が可能なため軍事用と言われたパンなど、様々な種類のパンが製造されていたそうな。
さらに、ポンペイではパンが人気だったのでしょうか?噴火当時のポンペイでは34のパン屋が活動していたことまで分かっているそうですよ。
これらは全て、今から約2千年も前のこと…。
そう、約2千年前の紀元後79年、古代ローマ帝国の栄光と繁栄のもとに栄えたイタリア中南部の都市「ポンペイ」は火山の噴火で姿を消した。そして18世紀に発掘が開始されるまで、忘れられていました。
ここには人口1万人ほどの都市があった。ここに豊かな暮らしがあったのが分かります。
「ポンペイ展」は京都市京セラ美術館 にて7月3日まで。
<関連情報>
「ポンペイ展」火山噴火で姿を消した街の豊かな暮らしが分かる貴重な展示
ポンペイ展
場所:京都市京セラ美術館 本館 北回廊1階
会期:2022年4月21日(木)~7月3日(日)
時間:10:00~18:00 (入場は閉館の30分前まで)
休館:月曜日
「ポンペイ展」公式サイト(外部リンク)
※詳細は公式サイトをご確認ください。
【観覧料】
一般:2,000円
高大生:1,200円
小中生:800円
※事前予約制(日時指定)を推奨しています。会場でも当日券をご購入いただけますが、混雑状況により入場をお待ちいただく場合や、当日券の販売が終了している場合があります。
取材協力:京都市京セラ美術館