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WBC決勝・アメリカ対日本を随時更新。エンディングは大谷対トラウト!?〈WBC〉

宇根夏樹ベースボール・ライター
トレイ・ターナー Mar 19, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 3月21日(日本時間22日)、アメリカと日本は、決勝の試合を行う。アメリカが勝てば連覇。日本が勝つと3度目の優勝となる。過去の優勝は、2006年と2009年が日本、2013年がドミニカ共和国、2017年はアメリカだ。過去4度の各チームの結果については、「WBCで4度ともベスト8以上は4チーム。すべてベスト4以上は日本だけ。直近2度の「強豪」は!?」で書いた。

 ここまで、アメリカは5勝1敗、日本は6勝0敗。1次ラウンドのプールCを2位で通過したアメリカ――同じく3勝1敗のメキシコが1位――は、準々決勝でベネズエラ、準決勝はキューバを破った。プールBを1位通過の日本は、イタリアとメキシコを下してきた。

 両チームの打撃スタッツを比べると、日本は、打率.314と出塁率.471。ホームラン7本を含む長打24本(三塁打1本、二塁打16本)を打ち、53得点(52打点)を挙げている。アメリカは、打率.310と出塁率.402。長打は、ホームラン10本、三塁打5本、二塁打12本の計27本だ。こちらは、49得点(47打点)を記録している。犠牲フライは、5本と4本だ。

 また、アメリカはここまでの「本塁打王」、日本は「打点王」を擁する。それぞれ、4本塁打のトレイ・ターナー(フィラデルフィア・フィリーズ)と13打点の吉田正尚(ボストン・レッドソックス)がそうだ。1度のWBCで4本塁打以上は、他に、2006年の李承燁(5本)とエイドリアン・ベルトレー(4本)、2017年のウラディミール・バレンティン(4本)の3人だけ。10打点以上は、ここまで10打点のターナーを含め、8人を数えるが、吉田は、2017年にバレンティンが挙げた12打点を上回り、新記録を打ち立てている。

 両チームの打撃スタッツのうち、大きく違うのは四球だ。日本は56四球(うち敬遠四球4)、アメリカは日本のちょうど半数(敬遠四球なし)。それでも、アメリカの四球率は11.6%だ。日本が21.2%と異常に高い。三振率は、19.6%と16.6%なので、日本のほうが少し高いが、四球率ほどの差はない。

 また、日本の8盗塁(失敗1)に対し、アメリカは2盗塁(失敗0)に過ぎない。さらに、投手陣のスタッツにも違いがある。日本の防御率2.33に対し、アメリカは4.33。奪三振率と与四球率も、日本が12.00と1.17、アメリカは8.31と2.01だ。ただ、被本塁打は6本で並んでいる。

 先発投手は、日本が今永昇太(横浜DeNAベイスターズ)、アメリカはメリル・ケリー(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)。

 ここからは、随時、経過をアップしていく。準決勝の2試合、「準決勝・キューバ対アメリカの経過を随時更新。キューバは初回に4者連続出塁ながら1点だけ…〈WBC〉」「準決勝・メキシコ対日本を随時更新。最後に決めたのは…〈WBC〉」と同じスタイルだ。

【更新1】

 今永は、韓国戦で3イニング(4回表~6回表)、イタリア戦で1イニング(6回表)を投げ、失点は、朴健祐/パク・コンウ(NCダイノス)に打たれたソロ本塁打のみ。15人中5人から三振を奪い、被安打は3本、与四球と与死球はない。

 ケリーは、コロンビア戦で先発登板。3イニングを投げ、奪三振1、被安打4、与四球2、失点2(自責点2)だ。速球系3種、4シーム、カッター、シンカーに、チェンジアップとカーブを交える。

【更新2】

 アメリカのスターティング・ラインナップは、以下のとおり。1番から5番までは、準決勝と同じだが、シュワーバーは、レフト→DH。守備を重視したことが窺える。ターナーは、9番→6番。

1/RF ムーキー・ベッツ(ロサンゼルス・ドジャース)

2/CF マイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)

3/1B ポール・ゴールドシュミット(セントルイス・カーディナルス)

4/3B ノーラン・アレナード(カーディナルス)

5/DH カイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)

6/SS ターナー(フィリーズ)

7/C  J.T.リアルミュート(フィリーズ)

8/LF セドリック・マリンズ(ボルティモア・オリオールズ)

9/2B ティム・アンダーソン(シカゴ・ホワイトソックス)

【更新3】

 一方、日本のスターティング・ラインナップはこちら。準決勝とまったく同じだ。

1/CF ラーズ・ヌートバー(カーディナルス)

2/RF 近藤健介(福岡ソフトバンク・ホークス)

3/DH 大谷翔平(エンジェルス)

4/LF 吉田(レッドソックス)

5/3B 村上宗隆(東京ヤクルト・スワローズ)

6/1B 岡本和真(読売ジャイアンツ)

7/2B 山田哲人(東京ヤクルト)

8/SS 源田壮亮(埼玉西武ライオンズ)

9/C  中村悠平(東京ヤクルト)

【更新4】

 直近2試合のヌートバーは、8打数1安打。準々決勝の1打席目を最後に、ヒットは出ていない。ただ、準決勝は四球で2度出塁している。ケリーとの対戦は、昨年8月21日に3打席。結果は、ホームラン、四球、一塁ゴロ。

 ケリー対大谷は、2021年6月11日に3打席。結果は、一塁ゴロ、二塁打、投手ゴロだった。ちなみに、この試合は、大谷対ケリーも1打席。ケリーは、四球で出塁した。

【更新5】

 昨年、ケリーは、200.1イニングで防御率3.37。イニング別(1~6回)の防御率は、以下のとおり。

1回 5.18

2回 4.64

3回 1.69

4回 3.09

5回 3.52

6回 1.16

【更新6】

 アメリカの1~3番が、昨年、左投手に対して記録した打率と出塁率は、以下のとおり。

 ベッツ .308 .374

 トラウト .310 .420

 ゴールドシュミット .411 .515

 対左のホームランは、それぞれ、11本、9本、11本。

【更新7】

 1回表、ベッツがライト・フライに倒れた後、トラウトがライトの前に落ちるヒットで、二塁まで進む。ヘッド・スライディング。ゴールドシュミットは三振、アレナードは一塁ゴロ■アメリカ0対0日本/1回表終了

【更新8】

 トラウトは、直近の3シーズンこそ計4盗塁だが、シーズン30盗塁以上が3度あり、2012年は盗塁王(49盗塁)。1回裏、2死から、大谷が四球を選ぶ。吉田は、見逃し三振。大谷の10四球は、2017年のカルロス・コレイア(現ミネソタ・ツインズ)と並ぶ最多。■アメリカ0対0日本/1回裏終了

【更新9】

 2回表、1死から、ターナーがソロ本塁打。5本塁打は、2006年の李承燁と並ぶ最多。メジャーリーグで、1シーズンに3試合続けてホームランは皆無(2試合連続が最長)。昨年のディビション・シリーズでは、第1戦と第2戦に連続アーチ。■アメリカ1対0日本/2回表終了

【更新10】

 2回裏、先頭打者の村上がホームランを打つ。WBC初本塁打。続いて、岡本がライト前へヒット。山田のライト・フライを挟み、源田はレフト前へ。1死一、二塁とする。

【更新11】

 中村が四球を選び、1死満塁。ここで、ケリーは降板。エンジェルスの左腕、エアロン・ループがマウンドに上がる。

【更新12】

 ヌートバーの一塁ゴロ――緩い当たり――で、三塁走者が生還。

 ループのロースター入りは、WBCが始まる直前。同じリリーフ左腕のブルックス・レイリー(ニューヨーク・メッツ)が、左太腿裏の張りにより、ロースターから外れた。

【更新13】

 近藤のセンター・フライでイニング終了。逆転されたものの、ループは好投した。続投すれば、チームメイトの大谷と対戦する。日本は、3回表から戸郷翔征(読売)が登板。■アメリカ1対2日本/2回裏終了

【更新14】

 3回表、戸郷は、トラウトから三振を奪い、ゴールドシュミットをレフト・フライに討ち取った後、アレナードとシュワーバーを続けて歩かせ、2死一、二塁。

【更新15】

 打席には、アメリカが優勝すれば、MVPとなるはずのターナーが入る。空振り三振。■アメリカ1対2日本/3回表終了

【更新16】

 3回裏のマウンドには、カイル・フリーランド(コロラド・ロッキーズ)が上がる。こちらは、ネスター・コーテズ(ニューヨーク・ヤンキース)に代わってロースター入りした。それについては、「WBC連覇に綻び!? 前年に防御率2.44の先発投手が抜ける。代役は防御率4.53」で書いた。まずは、大谷を見逃し三振。

【更新17】

 フリーランドは、吉田を4球で歩かせたが、村上を4-6-3の併殺打に。■アメリカ1対2日本/3回裏終了

【更新18】

 戸郷が3人を討ち取る。■アメリカ1対2日本/4回表終了

【更新19】

 4回裏、先頭打者の岡本がホームランを打つ。イタリア戦に続き、2本目。準決勝で、ランディ・アロザレイナ(タンパベイ・レイズ)に捕られた一打を含めれば3本。■アメリカ1対3日本/4回裏終了

【更新20】

 5回表から、髙橋宏斗(中日ドラゴンズ)が登板。ベッツの高いバウンドの一打は、アウト(三塁ゴロ)と判定されたが、チャレンジの結果、セーフ(内野安打)となる。トラウトとゴールドシュミットは連続三振。アレナードのヒットで、2死一、二塁。シュワーバーが打席に入る。

【更新21】

 昨年、シュワーバーは、ナ・リーグ最多の46本塁打。3ボール、ノーストライクから、スウィング。結果は、詰まったセンター・フライ。ダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)が、ブルペンへ向かう。■アメリカ1対3日本/5回表終了

【更新22】

 フリーランド対ヌートバーは、昨年8月に4打席。10日は犠牲フライと三塁打、16日は三振と外野フライ。この試合、5回裏の対戦は、浅いライト・フライ。

【更新23】

 1死から、四球で出塁した近藤は、大谷の二塁ゴロで二塁へ。吉田は、投手ゴロ。■アメリカ1対3日本/5回裏終了

【更新24】

 ダルビッシュに続き、大谷もブルペンへ移動。

【更新25】

 6回表のマウンドには、伊藤大海(北海道日本ハム・ファイターズ)が上がる。三者凡退。伊藤は、中国戦とイタリア戦を含め、対戦した7人全員をアウトに仕留めている。■アメリカ1対3日本/6回表終了

【更新26】

 6回裏から、ジェイソン・アダム(レイズ)が登板。村上と岡本は三振、山田は四球&二盗。源田に対する初球に決めた。源田も四球で、2死一、二塁。

【更新27】

 中村も四球。2死満塁。昨年、ヌートバーは、満塁で3打数0安打、3四球。

【更新28】

 ヌートバーは、ライト・フライ。■アメリカ1対3日本/6回裏終了

【更新29】

 7回表、大勢(読売)が登板。アメリカは、アンダーソンの代打にジェフ・マクニール(メッツ)。四球を選ぶ。ベッツがレフトへ弾き返し、無死一、二塁。打席には、トラウト。

【更新30】

 トラウトは、ライト・ライナー。走者は進めず。ゴールドシュミットは、6-4-3の併殺打。■アメリカ1対3日本/7回表終了

【更新31】

 7回裏、デビッド・ベッドナー(ピッツバーグ・パイレーツ)が登板。ドラフト指名は、2016年の35巡目・全体1044位。

【更新32】

 1死後、大谷は、フルカウントから、内野安打。二塁の右に位置していた、遊撃手のターナーがよく捕ったが、一塁には、送球よりも大谷が先に達した。チャレンジの結果、判定はセーフのまま。

【更新33】

 吉田が、6-4-3の併殺打。ダルビッシュがブルペンからマウンドへ。■アメリカ1対3日本/7回裏終了

【更新34】

 アレナードがセンター・フライ、シュワーバーがホームラン。次の打者はターナー。ダルビッシュ対ターナーは、17打数6安打(打率.353)、1本塁打(2021年7月8日)。

【更新35】

 ターナーは、シングル・ヒット。リアルミュートは、内野フライ。マリンズは、センター・フライ。■アメリカ2対3日本/8回表終了

【更新36】

 9回表のマウンドに大谷が上がり、最初の2人を討ち取ると、3人目はトラウト。

【更新37】

 8回裏から、デビン・ウィリアムズ(ミルウォーキー・ブルワーズ)が登板。過去には、壁パンチで骨折し、ポストシーズン出場を棒に振ったこともある。「壁パンチで勝利の方程式が崩れる。球団初のワールドシリーズ優勝に暗雲!?」

【更新38】

 2死から四球で出塁した山田が、盗塁を成功させる。山田の3盗塁は、出場全選手の最多。2017年も、最多の3盗塁。■アメリカ2対3日本/8回裏終了

【更新39】

 9回表、大谷が登板。先頭打者のマクニールは、四球で出塁。

【更新40】

 ベッツは、4-6-3の併殺打。打席には、トラウト。

★【更新41】

 カウント2-2から、空振り三振。試合終了。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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