2度の無死満塁を切り抜けて5イニング無失点は大記録!?
5月1日、トレバー・ウィリアムズ(ワシントン・ナショナルズ)は、テキサス・レンジャーズを相手に5イニングを投げ、得点を許さなかった。被安打が5本、与四球が4、奪三振は3だ。
それだけなら、特筆するほどではない。この日は、コリン・レイ(ミルウォーキー・ブルワーズ)とロス・ストリップリング(オークランド・アスレティックス)と山本由伸(ロサンゼルス・ドジャース)が6イニング無失点、ルイス・ヒール(ニューヨーク・ヤンキース)が6.1イニング無失点、今永昇太(シカゴ・カブス)は7イニング無失点を記録した。
ただ、オプタ・スタッツによると、1975年以降、ポストシーズンを含めて延べ2万1395人が記録している、先発登板で無失点のうち、無死満塁を2度切り抜けたのは、ウィリアムズが初めてだという。
2回裏は、先頭打者から3人にヒットを打たれた後、続く3人を、三塁ゴロ(本塁封殺)、三振、遊撃ゴロに仕留めた。5回裏は、2連打を喫し、3人目を四球で歩かせたところから、投手ゴロ(本塁封殺)、三振、遊撃フライだ。
そもそも、無死満塁にされなければ、それを切り抜ける必要は生じない。とはいえ、そこで点を取られるよりも、無失点のほうがいい。
5月1日を終え、ナ・リーグでチームの試合数×1.0イニング以上を投げている42人中、ウィリアムズのWHIP1.17は23位だが、防御率2.27は8位に位置する。WHIPは、被安打と与四球の合計をイニングで割る。出塁された人数の1イニング平均だ。
現在、ナ・リーグのWHIPトップ2と防御率トップ2には、同じ2人が並んでいる。レンジャー・スアレス(フィラデルフィア・フィリーズ)は、WHIP0.63が1位、防御率1.32は2位。今永は、WHIP0.75が2位、防御率0.78は1位だ。
一方、ウィリアムズのチームメイト、パトリック・コービンのWHIP1.89と防御率6.82は、どちらも、両リーグで最も高い。ナ・リーグとア・リーグの計84人中84位だ。
ウィリアムズは、今シーズンが2年1300万ドルの契約2年目。昨シーズン、144.1イニングを投げて記録したWHIP1.60と防御率5.55は、ナ・リーグで140イニング以上の31人中、ワーストとワーストだった。