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通算300勝以上を挙げながら「ワールドシリーズ出場なし」の投手たち。兄弟で500勝以上の多いほうは…

宇根夏樹ベースボール・ライター
コリー・クルーバー(左)とゲイロード・ペリー Apr 10, 2015(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 通算511勝のサイ・ヤングを筆頭に、メジャーリーグで300勝以上を挙げた投手は、24人を数える。このなかの数人は、ベースボール・リファレンスとMLB.comで白星の数が微妙に違うが、その人数と顔ぶれは、どちらのサイトも同じだ。ここでは、ベースボール・リファレンスの成績に従っている。

 彼らのうち、3分の1の8人は、ワールドシリーズに出場していない。もっとも、現在のワールドシリーズが始まったのは、1903年だ。8人中5人は、20世紀に入ってから、メジャーリーグで投げていない。362勝のキッド・ニコルズも、1903年以降に限ると、3シーズン(1904~06年)で計32勝だ。300勝以上を挙げながらワールドシリーズ出場なしは、実質的には2人ということになる。318勝のフィル・ニークロと314勝のゲイロード・ペリー、ナックルボーラーとスピットボーラーだ。

筆者作成
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 ニークロのポストシーズン出場は2度。アトランタ・ブレーブス時代の1969年と1982年に、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズの先発マウンドに1度ずつ上がった。両シリーズとも、ブレーブスは0勝3敗で敗退している。ペリーは、サンフランシスコ・ジャイアンツ時代の1971年に、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズで2先発。ジャイアンツは1勝3敗に終わった。

 2人に共通するのは、200勝以上の兄弟がいることだ。フィルの弟ジョーは221勝、ゲイロードの兄ジムは215勝を挙げた。

 ジョーとジムは、ワールドシリーズに出場している。ジョーは1987年、ジムは1965年だ。ともに、ミネソタ・ツインズの投手として、ワールドシリーズのマウンドに立った。それぞれの兄弟のうち、白星が多いほう、フィルとゲイロードは、ツインズでは投げていない。

 なお、フィルとジョーの計539勝は、兄弟の合計では最も多く、ジムとゲイロードの計529勝はそれに次ぐ。3番目に多いのは、マイクグレッグマダックス兄弟が挙げた計394勝だ。こちらは、兄が39勝、弟は355勝。マイクは、ワールドシリーズでは登板していない。ただ、弟のような大投手ではなかったものの、主にリリーフとして、メジャーリーグで15年にわたって投げた。

 通算500本塁打以上でワールドシリーズ出場なしの打者については、こちらで書いた。

「通算500本塁打以上を打ちながら「ワールドシリーズに出場していない」打者たち。2人は600本以上」

 日本プロ野球で通算150勝以上を挙げ、日本シリーズに出場していない投手については、こちら。

「通算150勝以上を挙げながら「日本シリーズに出場していない」投手たち。現役投手には100勝以上が2人」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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