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「シーズン長打50本以上」の日本人選手。大谷翔平は松井秀喜の最多記録まで1本

宇根夏樹ベースボール・ライター
松井秀喜 April 5, 2005(写真:ロイター/アフロ)

 大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、8月18日に打ったシーズン40本目のホームランにより、シーズン長打を70本とした。ホームラン40本+二塁打25本+三塁打5本=長打70本だ。次に長打を打つと、2005年に松井秀喜が記録した長打71本、日本人メジャーリーガーのシーズン最多に並ぶ。

 16年前の松井と今シーズンの大谷を含め、1シーズンに50本以上の長打を打った日本人メジャーリーガーは、延べ10人を数える。松井が5度、イチローが2度。福留孝介青木宣親、大谷が1度ずつだ。過去3シーズンの大谷は、2018年が45本(二塁打21本、三塁打2本、ホームラン22本)、2019年が43本(二塁打20本、三塁打5本、ホームラン18本)、短縮シーズンの2020年は13本(二塁打6本、三塁打0本、ホームラン7本)だった。

筆者作成
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 今シーズン、大谷が記録している長打70本は、40本のホームランと同じく、両リーグのどの選手よりも多い。2位のマーカス・シミエン(トロント・ブルージェイズ)は64本(二塁打33本、三塁打2本、ホームラン29本)。大谷とは6本の差がある。

 一方、まもなく、大谷に追いつき追い越されるであろう、松井のシーズン長打71本も、決して少ない本数ではなく、2005年のリーグ・トップ10にランクインしている。ア・リーグで9番目に多かった。ちなみに、この年のア・リーグは、88本のデビッド・オティーズが1位(二塁打40本、三塁打1本、ホームラン47本)。ナ・リーグでは、デレク・リーが99本の長打を打った(二塁打50本、三塁打3本、ホームラン46本)。これまでにシーズン99本以上の長打を記録した選手については、前月に書いた「このままいけば、大谷翔平は「シーズン長打100本」に到達。過去の達成者はベーブ・ルースら15人」にリストを掲載してある。

 また、日本人メジャーリーガーによる、シーズン二塁打25本以上とシーズン三塁打5本以上については、それぞれこちらに記した。

「「シーズン30本以上の二塁打」を記録した日本人選手は、松井秀喜とイチローと…。大谷翔平はあと6本」

「イチローと大谷翔平の他に「シーズン三塁打5本以上」の日本人メジャーリーガーは誰と誰と誰と…。」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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