4年前にMVPのベテランがマイナーリーグ降格を受け入れる。AAAの25試合で13本塁打の若手が昇格
2022年のシーズン終了後、シカゴ・ホワイトソックスからFAとなったホゼ・アブレイユは、ヒューストン・アストロズと3年5850万ドル(2023~25年)の契約を交わした。
契約期間の年齢は36~38歳ながら、ホワイトソックスでプレーした9シーズンのうち、OPSが.820を下回ったのは.798の2018年だけ。出塁率.350以上のシーズンは6度、30本塁打以上は5度を数え、短縮シーズンの2020年はMVPを受賞した。
だが、昨シーズンは、141試合で出塁率.296、18本塁打、OPS.680に終わった。今シーズンは、22試合で打率.099と出塁率.156、長打は二塁打が1本。ジ・アスレティックのチャンドラー・ロームによると、デイナ・ブラウンGMとアブレイユが話し合った結果、アブレイユはマイナーリーグに降格し、スプリング・トレーニングの施設があるフロリダ州のウエスト・パームビーチへ行くことになったという。
本人の同意なしに、アストロズは、アブレイユを降格させることができない。DFAとしなかったのは、契約最終年ではないことが理由の一つだと思われる。
ここからは、ジョン・シングルトンとジョーイ・ローパーフィードが一塁を守ることになりそうだ。
ローパーフィードは、5月11日に25歳となる。4月30日にAAAから昇格し、メジャーデビューした。
2021年のドラフトで7巡目・全体208位指名を受け、昨シーズンは、A+、AA、AAAの計124試合で打率.278と出塁率.370、25本塁打と27盗塁、OPS.880。今シーズンは、AAAの25試合で13本のホームランを打ち、打率.287と出塁率.393、5盗塁を記録した。ポジションは、外野3ポジションと内野の右サイド、一塁と二塁を守る。
アブレイユほどではないものの、シングルトンも、4月29日の時点で打率.238と出塁率.319に過ぎず、こちらもホームランは打っていない。4月30日の試合は、シングルトンが一塁、ローパーフィードはレフトを守っているが、今後、ローパーフィードが一塁のレギュラーとして起用されることもあり得る。アブレイユは右打者、シングルトンとローパーフィードはどちらも左打者だ。
これを書いている時点で、4月30日の試合は、5回裏が終わったところだ。ローパーフィードは、4回裏の初ヒットで2打点を挙げ、続いて打席に入ったシングルトンは、シーズン1本目のホームランを打った。