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大谷翔平のマルチ・ヒット13試合は現在トップ。それでもイチローのシーズン80試合には届かない!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)Apr 29, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月29日、大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)は、1打席目と5打席目にシングル・ヒットを打った。今シーズンのマルチ・ヒット――1試合2安打以上――は、これが13度目だ。ウィリアム・コントレラス(ミルウォーキー・ブルワーズ)と並び、両リーグで最も多い。

筆者作成
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 コントレラスのマルチ・ヒットは28試合中13試合、大谷は31試合中13試合だ。2人とも、開幕から全試合に出場している。

 マルチ・ヒットのペースが変わらず、162試合に出場した場合、シーズン全体のマルチ・ヒットは、コントレラスが75~76試合、大谷は67~68試合となる。

 今から20年前、イチローのマルチ・ヒットは、80試合を数えた。262本のヒットを打ち、ジョージ・シスラー(1920年)の257安打を上回った、2004年のことだ。

 また、これが最多かどうかは不明ながら、1930年のチャック・クラインは、マルチ・ヒットが83試合。欠場なしの156試合中83試合なので、その割合は50%を超える。

【追記:5/1】

 読んでくださった方から、1925年のアル・シモンズはマルチ・ヒットが85試合、1911年のタイ・カッブは84試合、という情報をいただきました。ベースボール・リファレンスで調べたところ、そのとおりでした。ありがとうございます。

 なお、コントレラスのマルチ・ヒットは、1試合2安打が10度、1試合3安打が2度、1試合4安打が1度。大谷は、1試合2安打が9度と1試合3安打が4度だ。

 今シーズンの1試合3安打以上は、スティーブン・クワン(クリーブランド・ガーディアンズ)、トレイ・ターナー(フィラデルフィア・フィリーズ)、ムーキー・ベッツ(ドジャース)の6度が最も多い。1試合4安打以上は、ウィル・スミス(ドジャース)の4度が最多。1試合5安打以上は、4月16日に5打数5安打のベッツしかいない。それについては、こちらで書いた。

「ベッツの1試合5安打は今シーズン1人目。昨シーズンは延べ32人。そのなかにはベッツも」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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