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飲食の復活と強靭化。より多様な業態と食の組み合わせが勃興する2023年(後編)

松浦達也編集者、ライター、フードアクティビスト
ZENBヌードルで作った「貧乏人のパスタ」。豆が香る。

先日UPした、昨年2022年のトレンドから展開される2023年の食トレンド後編、5位~1位です。一応、予想ではなく、小さくともすでに人気の種火がついているので「予想」ではないということも再掲しておきます。各項目の後ろのカッコ書きは、各順位の解説中で触れている飲食店orアイテム数です。

5位 豆(プラントベース)ヌードルさらなる躍進(無料部分3アイテム)

4位 進化するテイクアウト&通販。飲食店のラボ化。(無料部分2軒、有料部分2軒+1社)

3位 □□・□□□□料理店が人気に。(有料部分2軒)

2位 □□□□大ブレイク(同12軒)

1位 □□化するライフスタイル。飲食店に求められる□□□化と□□化(同2軒)

5位 豆(プラントベース)ヌードルさらなる躍進

細麺ならそばの代わりにも。納豆+卵を使った納豆そばなど。
細麺ならそばの代わりにも。納豆+卵を使った納豆そばなど。

昨年、国内では野菜を全量使った「ZENB」(ミツカン)ブランドの存在感が一気に増した。

国内ではこの数年、「完全栄養食」を標榜するスタートアップのBASE FOODが「BASE PASTA」「BASE NOODLE」を旗頭に躍進。”完全食”で言えば、大手の日清食品も2019年3月「All-in PASTA」という完全栄養食パスタを発売したが、こちらは早々に撤退している。完全栄養食マーケットが成熟していなかったこと、コロナ禍という時流の読みづらさなど理由はさまざまあったろう。

しかしZENBは腹をくくっていたように見える。いま、ビジネスの現場ではSDGsを事業に組み込んで当たり前という風潮になりつつある。「野菜全量使用」というコンセプトはフードロス対策にもダイレクトにつながる。その上、ZENBはD2C(※)とサブスクモデルという、意欲的な取り組みで売上を伸ばした。

黃えんどう豆を使ったZENBだけではない。世界的にも豆を使ったパスタはトレンドになりつつあり、日本でも知られているイタリアのパスタメーカー、Barillaからも赤レンズ豆のパスタ、Banzaもひよこ豆のパスタで一定のポジションを獲得している。

プラントベースパスタ(ヌードル)マーケットに求められていたのは、「完全栄養食」という全方位よりも「低糖質」や「高タンパク」という具体だった。今年、豆パスタはますますの右肩上がりが予想される。

※消費者直接取引。中間流通業者を通さずに、自社ECサイトから製品を顧客に直接販売すること

4位 進化するテイクアウト&通販。飲食店のラボ化。

コロナ前から飲食店のあり方は多様になってきていた。2018年に開店したイタリア料理店「QUINDI」(代々木上原)は店頭でワインや食品・雑貨などを販売していたし、2019年にはワインや食品などを扱うGOOD FORTUNE FACTORY(学芸大学)内にビストロ的な料理を出す飲食店として「FORTUNE KITCHEN」が立ち上げられた。

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編集者、ライター、フードアクティビスト

東京都武蔵野市生まれ。食専門誌から新聞、雑誌、Webなどで「調理の仕組みと科学」「大衆食文化」「食から見た地方論/メディア論」などをテーマに広く執筆・編集業務に携わる。テレビ、ラジオで食トレンドやニュースの解説なども。新刊は『教養としての「焼肉」大全』(扶桑社)。他『大人の肉ドリル』『新しい卵ドリル』(マガジンハウス)ほか。共著のレストラン年鑑『東京最高のレストラン』(ぴあ)審査員、『マンガ大賞』の選考員もつとめる。経営者や政治家、アーティストなど多様な分野のコンテンツを手がけ、近年は「生産者と消費者の分断」、「高齢者の食事情」などにも関心を向ける。日本BBQ協会公認BBQ上級インストラクター

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