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日本代表のアウェー北朝鮮戦は平壌開催!6年前“驚きの現地取材”と彼の国のサッカー事情#専門家のまとめ

金明昱スポーツライター
金日成競技場で練習する北朝鮮代表(2017年11月、筆者撮影)

 アジアサッカー連盟(AFC)が公式サイトで、北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選の朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮)対日本(3月26日)の開催地が、平壌の金日成競技場になることを公表した。日本が北朝鮮で試合を行うのは2011年11月のブラジルW杯アジア3次予選以来、13年ぶり。

 日本にとってはやっかいな相手だが、北朝鮮は地の利を生かして全力で勝利をもぎとる覚悟でいるだろう。それにしてもチームの情報は極端に少ない。それに2020年のコロナ禍以降は外国人は誰一人入れず、国内事情がどのようになっているのかも未知数。筆者が最後に北朝鮮代表取材で平壌に入った2017年11月当時の記憶をたどりつつ、彼の国のサッカー事情や現地取材による貴重な国内ルポを紹介したい。

▼2010年南アフリカW杯に44年ぶりの出場を果たして以降、国を挙げて強化。FIFAの経済的援助で金日成競技場の芝の改修、サッカーアカデミーからセリエA選手も輩出。

▼17年の貴重な北朝鮮現地ルポ。高麗航空や中国資本が入ったタクシー会社が営業で競争。スマホやゲームアプリの普及、国内独自の電子マネーも。

▼パリ五輪最終予選に挑むなでしこジャパンと北朝鮮。北朝鮮女子は男子と同じメニューのトレーニングをこなしているという。フィジカルの強さが伝統的な特徴。

▼昨年10月の杭州アジア大会で日本と対戦した北朝鮮。試合後の審判への抗議などが騒動になったがスタッフは「日本代表の実力のほうが上だと認めていた」。

▼消息不明だった北朝鮮代表FWハン・グァンソン。カリアリ、ペルージャ、ユベントス、カタール1部でもプレー。数少ない欧州経験者として日本戦の脅威となるか注目。

 W杯アジア2次予選で、日本の最大のライバルとなるのは間違いなく北朝鮮だろう。今回、アジアカップには出ていないため、1月29日から国内で合宿をスタートさせている。

 ちなみに今季からFC岐阜でプレーする在日コリアンの文仁柱(ムン・インジュ)がこの北朝鮮代表合宿に参加しており、クラブからも公式発表された。在日Jリーガー唯一の代表合宿参加だが、W杯アジア予選のメンバー入りするのかは未知数。

 それでも彼がメンバー入りし、日本戦に出場するかしないかで、所属チームのサポーターや注目度もガラリと変わる。個人的にはもっと日本育ちの在日Jリーガーの北朝鮮代表入りを期待したいところだが、まずは両国ともに、ホームでもアウェーでもフェアプレー精神で好ゲームを期待したい。

スポーツライター

1977年7月27日生。大阪府出身の在日コリアン3世。朝鮮新報記者時代に社会、スポーツ、平壌での取材など幅広い分野で執筆。その後、編プロなどを経てフリーに。サッカー北朝鮮代表が2010年南アフリカW杯出場を決めたあと、代表チームと関係者を日本のメディアとして初めて平壌で取材することに成功し『Number』に寄稿。11年からは女子プロゴルフトーナメントの取材も開始し、日韓の女子プロと親交を深める。現在はJリーグ、ACL、代表戦と女子ゴルフを中心に週刊誌、専門誌、スポーツ専門サイトなど多媒体に執筆中。

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