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オープンキャンパスではオシャレスポットに日常を~教育広報担当者が知ると得する話・8

石渡嶺司大学ジャーナリスト
(写真:イメージマート)

◆久々にOC周り

今年の夏は久々に大学オープンキャンパスに参加できた。

コロナ禍以前は、一部の国公立大学以外はフリー参加ができたので、あちこち出没していたものだ(しかもノーアポ)。

それがコロナ禍でまず2020年は全面中止。

2021年・2022年は限定参加となったため、さすがに受験生を押しのけてまで参加するのは申し訳なく、参加できず。

今年はさすがに大丈夫だろう、とようやく参加できた次第。

ただし、コロナ禍前と異なり、事前にアポを取ってからの参加となった。

一番の理由は、国公立・私立とも、フリー参加形式が大幅に減少した点にある。

事前予約制が増え、しかも、プログラムごとの出欠管理もするようになった。

そのため、当日、フリーで参加することが極めて難しくなった。

もっとも、運営する側の視点で考えれば、これは進歩と言っていい。

参加希望者が多いようであれば、大きめの教室に変更するなどの対応ができる。

配布資料等も、ある程度、コントロールできる。

それと、自分の場合、テレビ出演が増えすぎたため、顔バレしやすくなった。

大学側からすれば「え?大学ジャーナリスト?何しに来たの?」と不信に思い、下手すればトラブルにもなりかねない。

こちらとしては大学訪問をしたい、というだけなのだが、なかなか理解していただけない。

それよりも、事前にアポを取った方が話は早い。

顔バレする前に回れるだけ回っておけばよかったな、と思う今日この頃である。

◆試験会場の再現を見せた芝浦工業大学

さて、個別のオープンキャンパスの感想はえいやと飛ばすとして。

2000年代後半に、芝浦工業大学のオープンキャンパスを訪問した時のことだ。

試験会場の再現コーナーというのがあり、行ってみると、本当に試験会場を再現していた。

机に試験問題を置き、こういう感じで試験が行われますよ、というものだ。

確か、自由には入れず、ドアからのぞき込む(あるいは写真を撮る)というものだった。

当初は「なんだ、その程度」と軽く見ていたが、意外と見学に来る受験生やその家族が多かったことを覚えている。

考えてみれば、受験生からすれば、試験会場がどんな様子か、気にならないわけがない。

受験生が一定数いる、大規模校では隠れたヒット作である。

芝浦工業大学が最初かどうかは不明だが、考えた大学職員は只者ではない。

我こそが最初、という方はご一報を。

◆オシャレスポットが大学に急増

さて、話を今年、というか近年に戻す。

各大学とも、学生の居場所作りにこだわるようになった。

その結果、学生食堂やカフェ、図書館などの福利厚生施設がキレイに、しかも、オシャレになったところが多い。

学生の居場所作り、という点では良い方策である。

学生が大学に居場所があれば、それだけ大学に所属する意味を見出せる。中退率なども下がるし、勉強するようにもなるだろう。

10年以上前に訪問した時は、まあまあ古い(悪く言えばあまり長居したくはない)施設の多かった大学が再訪すると劇的に変わっていた、ということも珍しくなくなった。

このオシャレスポットを広報に活かせている大学とそうでない大学は大きく分かれる。

◆以下、有料公開部分となります。

◆パンフレットには小さくしか出ない

◆オープンキャンパスでも活用を

◆オープンキャンパスでも活用を・2

◆オープンキャンパスでも活用を・3

※無料公開部分1200字・有料公開部分の文字数1500字/合計2700字

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大学ジャーナリスト

1975年札幌生まれ。北嶺高校、東洋大学社会学部卒業。編集プロダクションなどを経て2003年から現職。扱うテーマは大学を含む教育、ならびに就職・キャリアなど。 大学・就活などで何かあればメディア出演が急増しやすい。 就活・高校生進路などで大学・短大や高校での講演も多い。 ボランティアベースで就活生のエントリーシート添削も実施中。 主な著書に『改訂版 大学の学部図鑑』(ソフトバンククリエイティブ/累計7万部)など累計31冊・65万部。 2023年1月に『ゼロから始める 就活まるごとガイド2025年版』(講談社)を刊行予定。

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