岸田首相が会見 第2次内閣が発足(全文1)就学継続のための緊急給付金10万円を支給
条件付けずに金正恩委員長と直接向き合う決意
次に、外交・安全保障です。私の対面外交は、先週、英国でのバイデン大統領との懇談から始まりました。バイデン大統領とは早期に再会し、じっくり話そうということを確認いたしました。年内を含め、できるだけ早く米国を訪問し、日米同盟のさらなる強化、自由で開かれたインド太平洋の実現に向け連携してまいります。今後も首脳同士の往来に加え、国際会議の機会や電話会談も活用し、積極的な首脳外交を展開してまいります。ASEANや欧州の首脳との電話会談など、普遍的価値を共有するパートナーとの関係強化に取り組んでまいります。 中国やロシアとの関係では、主張すべきは主張し、毅然とした外交を進めてまいります。拉致問題は最重要課題であり、全ての拉致被害者の1日も早い帰国を実現すべく、あらゆるチャンスを逃さず全力で取り組みます。私自身、条件を付けずに金正恩委員長と直接向き合う決意であります。 私が指示いたしました国家安全保障戦略等の改定については、国家安全保障会議において徹底的に議論を行ってまいります。ミサイル防衛能力、AIなどの最先端技術、宇宙、サイバーなどの新たな課題にスピード感を持って対応し、防衛力の強化に取り組んでまいります。先週参加したCOP26で議論された気候変動問題、そして中間層の伸び悩み、格差の拡大、現代の経済社会システムがもたらした負の側面を乗り越え、長期的に持続可能な経済社会を構築していこうという議論がグローバルに行われています。私が提唱する新たな資本主義の実現に向けた議論を世界に発信し、課題解決に向けてわが国が先導的な役割を果たしていきます。
党改革と憲法改正が重要課題
これまでも何度もお約束したとおり、私は国民の皆さんとの丁寧な対話を行い、皆さんの声を政策に反映させていきます。そのために今後も、車座対話、続けてまいります。これからも積極的に現場に出向き、国民の皆さんと対話しながら在るべき政策を考え実現していきます。この丁寧な対話を基礎に、若者も高齢者も障害のある方も男性も女性も、全ての人が生きがいを感じられる、多様性が尊重される社会を目指してまいります。 自民党総裁としては、これらの政策対応に加え、党改革と憲法改正が重要な課題であると考えております。自民党は責任政党として大胆なガバナンス改革を進め、中堅・若手の積極的な登用、多様な人材の活躍、国民との開かれた対話、中長期的な政策立案を行いうる政党へ進化していかなければなりません。このため、茂木幹事長の下、スピーディーに検討を進め、実行してまいります。今回の総選挙結果を踏まえ、党是である憲法改正を進めるため、党内の体制を強化するとともに、国民的議論のさらなる喚起と国会における精力的な議論を進めるよう指示をいたしました。 私は最初に内閣総理大臣としての指名を受けた日に、この内閣は新時代共創内閣であると申し上げました。そして、自民党はその後の選挙戦において「新しい時代を皆さんと ともに。」というキャッチフレーズを掲げ、戦いました。新型コロナ、気候変動や格差の問題など、グローバルで議論されている既存の経済社会システムの揺らぎ、いっそう厳しさを増す国際情勢、わが国は大きな変化の時を迎えています。我々はこうした変化に対応し、新しい時代をつくり上げていかなければなりません。私1人では、そして政府だけでは、この極めて厳しいミッション、難しいミッションを達成することはできません。国民の皆さんのお力が必要です。心から皆さんのご理解とご協力をお願い申し上げます。 司会:それでは、これから皆様よりご質問をいただきます。指名を受けられました方は、お近くのスタンドマイクにお進みいただきまして、社名とお名前を明らかにしていただいた上で、1人1問ご質問をお願いいたします。まず幹事社2社からご質問をいただきます。NHK、長谷川さん、どうぞ。