「つらいと感じる気持ちそのものを大事に」#今つらいあなたへ 自分の心を守る4つの方法
今つらくてしかたがないけれど、いったいどうすればいいかわからない。誰にも相談できないから、たった一人で悩み続けている。そんな思いをほんの少しでも楽にするためのヒントを、毎月300人以上の人の心の声に耳を傾けている精神科医・井上智介医師に聞きました。井上医師は、まずは自分で自分の心を守ってあげることが大切だと言います。今すぐに試せる4つの方法――「自分のつらい気持ちを否定しない」「気持ちを外に吐き出してみる」「体に心地よい刺激を与えてみる」「つらい時は『逃げる』でもいい」について詳しくお伝えします。(Yahoo!ニュースVoice)
自分のつらい気持ちを否定しない
つらい時は、つらいという気持ちそのものを大事にしてほしいと思います。 周りの人に相談すると「生きていたらいいことあるよ」「誰にだってつらい時はあるよ」なんて言われるかもしれませんが、そういった表面的な言葉を正面から受け止めなくて大丈夫です。つらいものはつらいという、自然な気持ちのままでいていいんです。無かったことにしようとしたり、たいしたことはないと思い込もうとしたりと、特別な扱いをする必要はありません。 また、「つらい、もう死んでしまいたい」と思ってしまうことに対して、こんな風に思ってしまう自分は間違っている、弱い人間なんだと、自己嫌悪に陥ってしまうことがあるかもしれませんが、今はそれでも構わないです。無理やり自分のことを好きになろうとしなくていいので、嫌いなものは嫌いだと受け入れてあげてください。
気持ちを外に吐き出してみる
自分の相談を素直にきいてくれて、上から目線でアドバイスをしてこない、自分と同じ目線で話ができる相手がいる時は、その人に相談してみてはどうでしょうか。突然「死にたくて……」と打ち明けるのはなかなか勇気がいるので、「実は今困ってることがあって……」という形で入るのがおすすめです。 でも実際は、相談できる相手がなかなかいないから困ってしまいますよね。そういった場合も、つらい気持ちを内側に秘めるのではなく、外に吐き出すことが大切です。 例えば、こんな方法があると思います。 ・ノートに書き殴ってみる ・自分専用の非公開SNSアカウントを作って書き込む ・自分ひとりだけのLINEグループを作ってトークルームに吐き出す 気持ちを吐き出している時は、自分でも信じられないぐらい汚い言葉が出てきたり、恨みつらみのような言葉が出てくることもあるかと思いますが、全く問題ありません。何より大事なことは、死にたい気持ちを外に出すことを最優先し、その悩みに対して自分で何か解決策を見つけようとしないことです。 解決できない悩みを抱えているからこそ、死にたい気持ちが生まれているのです。それを無理に解決しようとすると、余計に自分で自分を苦しめてしまうことになるのです。ですので、今のつらさを少しでも和らげることを目標にし、解決する方法を考えるより、今のつらい気持ちをどんどん自分の中から追い出していくことを中心に行動してほしいです。