「全社横断で品質マネジメント体制を構築」日野自動車会見8月2日(全文4)
開発現場にトヨタ流を投入しなかったのか
日経クロステック:ありがとうございます。もう1つの質問なんですけど、2001年からトヨタの子会社化をして、開発プロセスにおいて、開発の現場にトヨタ流っていうものは投入されなかったんでしょうか。といいますのは、開発プロセスに移行可否決定会議っていうのがあると思うんですけど、ここで、先ほど島本さんにもお伺いしたんですけど、その資料もご覧になったっていう話だったんですが、そのときの移行決定会議のときって技術的な資料とか裏付けみたいなものが全部付いてるって話を聞いたことがあるんです、トヨタの場合。それも見た上で判断すれば、そもそもにおいて不正の起こりようがない、不正を起こす前にそこで止められてしまうので、すいません、これ、小木曽さんにとってはもう釈迦に説法ですけど、ていうことになると思うんです。つまりトヨタの開発プロセスっていうものが日野自動車の中に踏襲されなかった。されなかったのであれば、なぜ投入しなかったというところを教えていただけませんでしょうか。 小木曽:調査委員会報告書につきましても、われわれもいただいたばかりですので、これからしっかり読み解いていきたいと思います。トヨタから、昨年、日野に来た私が分かる範囲で、私の理解としてお答えをすると、当然、トヨタグループの日野としても、日野として上場して仕事をしておりますので、今回の件は日野の責任でやっている問題ではございますけれども、トヨタグループに所属してから実際よく見ていただければ分かるとおり、プロジェクトのマイルストーン管理、進め方等々は、トヨタから、トヨタを参考にして導入している部分はございます。
形だけではやはり問題は解決しない
先ほど島本委員がお話しされたような、確認した資料も、資料の会議体の形としてはトヨタ自動車を参考にして置いておりますけれども、ポイントは、やはりそこに正直に困りごととか問題が挙がってこなければ、そこの会議で気付くこともできませんので、そういった部分が大切なんではないかということで、われわれは今回、サマリーで言っていただいたような背景のところをしっかりわれわれ自身の目で見て正していくことというのが一番大切なことかなと思っております。形だけではやはり問題は解決しないということではないかと。ただ、これからよく調査報告を見ながら社員と検討してまいりたいと思います。 日経クロステック:ありがとうございました。 司会1:ではほかにご質問いかがでしょうか。それでは奥の後ろから3番目の方お願いします。