「全社横断で品質マネジメント体制を構築」日野自動車会見8月2日(全文4)
今、都内を走る車両は規制超過の状況で走行しているのか
朝日新聞:朝日新聞の千葉と申します。私も2問お伺いいたします。10ページの、このA3の横の中で大型エンジンE13Cが規制値超過、A05Cも規制値超過とあります。東京都の環境条例ですと、規制値を超えてるようなディーゼル車っていうのは走行が禁止されてると思うんですけれども、今、都内を走ってるバスとかトラックは、規制が超過してると走行が禁止されてしまうような状況のまま走ってるっていうことなんでしょうか。 小木曽:10ページ目の中で、3月に公表させていただいたA05/HCのものと、今回新たにE13Cのものについては、劣化耐久の試験の後半で規制値を満足しないことが社内の確認試験で明確になりました。こちらにつきましてはリコールを早急にやることということで、市場対応することを前提にお使いいただくという形です。われわれ、走行の距離とかデータも分かりますので、走行距離が長いものを優先に、お客さまのスケジュールと相談させていただきながら、規制値超過が判明したものについては市場対応処置として対応してまいります。 朝日新聞:すいません、これ、お伺いしてるのは、要するに条令とか法令にもう違反しちゃってる状態なのかどうかっていうこと、違反しちゃってる状態の車両があるのかどうかっていうことなんですけども、これはいかがでしょうか。 小木曽:法令そのものは、問題が分かったときに出荷は停止いたします。そのタイミングで市場を走っているものについては速やかに市場対応します。その市場対応する間はそのまま使っていただくということで、これは関係省庁にもご相談をした上で、こういった対応で今進めております。
条例違反でバスの運行を中止することは発生しうる?
朝日新聞:そうするとお客さんのほうで、その条令にもう違反しちゃってるから運行を止めるとか、例えば観光バスの運行を止めるとか、路線バスの運行を止めなきゃいけないとか、そういうことは発生しうる? 小木曽:そういうことは発生せずに、私どもからリコールの修理の案内を出し、早めに入れていただいて対策をするということになります。 朝日新聞:自社による技術検証が現行機種だけだと思うんですけど、今日の段階では。その以前のものは検討中ってことだと思うんですけど、そちらについてはどうなんでしょうかね。そちらのほうも規制を超過してるような可能性がある車種っていうのはかなりあるんでしょうか。 小木曽:すいません、少し聞き取れなかったです。過去の? 朝日新聞:そうです。E9ですね。今日の発表で調査が、調査というか、規制値超過があるかないかというのが判明してるのは、分かってるのは現行車種だと思うんですけど、現行機種だと思うんですけど、それ以前の機種についてはいかがでしょうかという質問です。 小木曽:以前の車種についてはまだこれから調査をしていくことになります。少し補足の説明をさせていただきますけれども、今回、排ガスで問題になりましたのは劣化耐久という耐久試験後に、最後、規制値が、やはりわずかにオーバーしていくものが不正の対象でございます。これの確認をしようとしますと耐久評価を全て行う必要がございますので、メーカーの中で、今回最優先で現在販売している台数の多い車両を、トラック、バスと建機用について終わらせたというのが今の状況でございます。これから過去のモデルについては引き続き確認をして、必要なものに対して対応を進めていくことになると思います。 朝日新聞:リコール対象になった場合に、例えばバス会社さんとかだと台数が減っちゃうと思うんですけど、それで運行に支障が出るとかっていうこともあり得るかなと懸念するんですけど、そういうことに対する対応っていうのはどのように取られるんでしょうか。 小木曽:リコールはなるべくリコール期間とか時間を短くするように対応策を見つけてまいります。また販売店と協力しながら、実は今回、やはりリコールの台数も多いものですから、メーカーからも販売会社に応援をいって、リコールの措置が少しでも短い期間でできるように検討を進めてまいります。 あとはお客さまごとにやはり状況というか事情がございますので、1つ1つ丁寧にお客さまと相談をしながらリコールの対応を進めていくことになると思います。 【書き起こし】日野自動車会見8月2日 全文5に続く