はやぶさ2は新たな天体探索へ JAXA会見6月29日(全文2)
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は29日午後、記者会見を開いた。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「「はやぶさ2」拡張ミッションに向けてJAXAが会見(2022年6月29日)」に対応しております。 【動画】「はやぶさ2」拡張ミッションに向けてJAXAが会見(2022年6月29日) ◇ ◇
いろんな種類の有機物ができていることを確認
渡邊:太陽系形成時の元素存在度を保持する最も始源的といわれているCIコンドライトに非常に似ていて、一部の違いは、むしろ「はやぶさ2」のほうではなくてCIコンドライトのほうが、最も始源的だといわれた隕石のほうが地上で汚染や風化を受けていた。だからそれ以上に新鮮なものを、われわれは手に入れたということが言えるということです。 その天体では水質変成ということが、太陽系ができて数百万年後に、数十度、ちょうど温泉の温度ぐらいで進行した。その結果、含水ケイ酸塩というものが表面にできまして、磁鉄鉱、あるいは硫化物、炭酸塩、これはみんな水が関与して石が腐ることによってできる2次鉱物なんですね。それが大部分を占めているということが分かりました。その際におそらく有機物が多様化をして、いろんな形の有機物が、いろんな種類の有機物ができているっていうことが今回確認されました。 そういったものは普通、小惑星の表面では壊されてしまうだろうと考えていますが、「はやぶさ2」は表面の試料を持ち帰ったんだけど、ちゃんとそこに有機物が生き残ってるっていうことも、地球に有機物がどうやって運ばれてきたのかっていう問題を【***00:27:22】する、すごく重要なポイントだと考えています。ちょっと混信をしてるみたいで。大変失礼しました。 司会:すいません。今、確認してますので少々お待ちください。
初期成果が出そろった段階で記者説明会を開催したい
司会:いかがでしょうか。【*****00:28:59】ください。【******00:30:19】いただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。音声のほうはいかがでしょう。大丈夫ですか。はい、大丈夫ですね。再開してよろしいでしょうか。すいません、まだ調整のほうを行っておりますので、もう少々お待ちください。 オンラインでご参加いただいて【*****00:31:01】、ただ今マイクを、マイク混線をしているため、途切れ途切れになってしまっていますね。もう少々お待ちください。オンラインで参加されている皆さま、【*********00:31:16】。 音声のほうで対応しておりますが、ちょっとこのまま混線が入る可能性がまだあります。ですので、若干ボリュームの調整等を行った上で適宜進めさせていただきます。オンラインで参加されている皆さま、すいません、マイク音声のほうが混線している模様です。現在、原因のほうはちょっと特定できておりませんけれども、マイクのほうで調整をしながらこのまま説明を再開させていただきたいと思います。では再開いたします。よろしくお願いいたします。 渡邊:はい。ミッションもこういういろいろトラブルがありますが、「はやぶさ2」はそういうのを乗り越えて、無事にサンプルと持ち帰ってきたということでお許しください。 多様な有機物があるというお話までしましたが、あと、粒子の中には40%という空隙がたくさんあって、これはかつて氷が占めていた、それが蒸発することによって大きな空隙を持つ粒子がわれわれ手に入れることができたと考えています。 それから地上分析からリュウグウの母天体の、生まれた場所っていうのが分かって、おそらく木星の軌道の外側で生まれた可能性が高まっています。これは近傍フェーズの成果と総合すると、木星の外側からいったん小惑星帯にもたらされて、それがさらに地球のほうにもたらされたと、そういう大移動をしてきたっていうことを、これは理論的にそういうことが起こるっていうことは予想されてたんですけど、初めて物証を基に実証したということになり、地球に海や生命の材料物質がどうもたらされたかというシナリオに大きな影響を与える重要な成果だと考えています。この辺りの成果は今後、初期成果が出そろった段階で、あらためて記者説明会を開催したいと考えています。 それから地上分析の成果のもと、ベヌーの試料との比較研究というのが今後重要になって、2023年にはベヌーのほうも試料を持ち帰ってくるので、ぜひそれを比較してさらに研究を進めたいと思っています。その次お願いします。