RIZINがシバターと久保の八百長疑惑騒動にやっと公式見解発表も「処分なし」の結論にファンの失望と批判でネットは再炎上
総合格闘技団体「RIZIN」の榊原信行CEOが11日、大晦日大会で炎上系Youtuberのシバター(36)が元K-1王者の久保優太(34)に1本勝ちした試合で起きた八百長疑惑騒動についての見解を示した。記者会見ではなく公式Youtubeチャンネルで約29分にわたって説明したもので、榊原CEOは「天地天命に誓って八百長は1試合もない。100%リアルファイト」と八百長疑惑を全面否定。久保に台本を持ち掛けたシバターの一連の“不当行為“を現行の規約に禁じる要項がなく”陽動作戦だ”として両選手に対してなんら処分を科さない方針を明らかにした。今後は、当事者同士が連絡できないように規約を是正する方針なども明かしたが、「処分なし」の結論にネット上ではファンから「なぜ?」という失望と批判の声が殺到している。
「天地天命に誓って八百長は1試合もない」
1月1日に“やらせ“を示すLINEのスクショが流出したことが発端となって騒動となったシバターvs久保の問題に対して主催者のRIZINがやっと見解を発表した。記者会見という形を取らずトップの榊原CEOが公式Youtubeチャンネルで約29分にわたって一方的に語るというスタイルだった。公開されたのは11日だが収録されたのは10日だったようで、まず榊原CEOは、ここまで発表が遅れた理由を「冷静に両選手をヒアリングしたり、時間をかけて検証して契約書にもとづいて弁護士の先生とも話をして、出し切る形のほうが(騒動の渦中に)飛び込んでいくよりいい(と判断した)」と説明した上で、まずRIZIN全体にふりかかっている八百長疑惑を完全否定した。 「2015年にRIZINを立ち上げて以来、6年…天地天命に誓って八百長なんてものは1試合もないです。自分の人生をかけて、命をかけて約束してもいい。ありえない。100%全部リアルファイトである。リング上で流すファイターたちの血と汗と涙は100%リアル」 そして「リング上にフィクションはいらない。そこを否定すること自体がばかげてるし、ありえないことだが(ファンの方に)嫌な思いをさせてしまったことは申し訳ない。選手の皆さんにもSNSやDMなどが届き嫌な思いをしたのなら申し訳なかった」と、ファンや騒動の飛び火があったファイターに謝罪した。 続けてRIZINのヒアリングや調査で判明した経緯を説明した。シバターがRIZINの交渉窓口である笹原圭一広報部長を通じて、体調不良などを理由に棄権をほのめかしてきたことや、公開された昨年12月25日にシバターと久保が交わした録音データにあるようにシバターが久保に対しても同じような働きかけを行ってきたことなどが説明され、前日計量のときまで「シバターが何か久保にささやいていた」と明かした。 だが、ネット上で一部のファンが問題にしたのは、榊原CEOが説明した以下のくだりだ。 「久保がそういう連絡を受けてから、久保陣営からRIZINにも連絡がありました。『シバター選手は自分に体調悪いし、試合をどうしようかな、怪我したくないなと負けるかもしれないなと迷っている風なことを言うけれど、自分はシバターさんの話を聞いたふりをして試合を成立させてやっつけちゃいますから。そんなことを言いながらも手加減せずにやります』と言っていました。久保自身はそういう意思でいました」 榊原CEOが“そういう連絡“としたのは、おそらくRIZIN側もシバターに騙された「棄権」をほのめかす内容で持ち掛けられた「台本の連絡」ではないだろう。だが、一部のファンは、これを「RIZINが事前了承済み」と曲解して受け止め問題視した。