今年5月に敗れたオレクサンドル・ウシク（右）との約7カ月ぶり再戦に挑んだ前WBC世界ヘビー級王者タイソン・フューリー（マッチルーム公式インスタグラムから）

＜プロボクシング：WBAスーパー、WBC、WBO世界ヘビー級タイトルマッチ12回戦＞◇21日（日本時間22日）◇サウジアラビア・リヤド・キングダムアリーナ 【写真】試合後の会見で怒るフューリー 　前WBC世界同級王者タイソン・フューリー（36＝英国）が連敗を喫した。3団体統一ヘビー級王者オレクサンドル・ウシク（37＝ウクライナ）に挑んだが、0－3（112－116×2）の判定負けを喫した。今年5月は1－2の判定で敗れていたが、採点結果の差がより明確に出た。サウジアラビア政府直轄のプロジェクト「リヤド・シーズン」で組まれたヘビー級頂上決戦だった。 　試合後、通常ならばリング上で敗者もインタビューを受けるが、冗舌なはずのフューリーがインタビューを拒否。すぐにリングから下りて控室に戻っていった。英メディアによると、バックステージで元トレーナーのベン・デービソン氏に対し「少なくとも3ラウンドは取ったと思っていた」と怒りの対応。特に左ジャブで完全に主導権を握った3ラウンドがジャッジ3人中1人のフューリー支持となった採点に不満な様子だった。 　フューリーを支えてきた英プロモート大手クイーンズベリー社のフランク・ウォーレン代表は「フューリーが何をしたいのかは分からない。最前列にいたわれわれはフューリーが勝ったと思っていた。試合をコントロールしていた。彼のボクシングはうまく、ウシクを後手に回していた。それが現実だ」と前WBC王者の気持ちをおもんばかっていた。また英プロモート大手マッチルーム社のエディ・ハーン代表も「私たちにとって112－116の試合だとは思わなかった。もっと接近していたと思う」とジャッジに疑問符をつけていた。