3団体統一王者ウシクが前王者フューリー返り討ち ヘビー級頂上決戦で3―0の判定勝利
<プロボクシング:WBAスーパー、WBC、WBO世界ヘビー級タイトルマッチ12回戦>◇21日(日本時間22日)◇サウジアラビア・リヤド・キングダムアリーナ 【写真】ウシクにパンチを討つもガードされるフューリー 3団体統一ヘビー級王者オレクサンドル・ウシク(37=ウクライナ)がヘビー級頂上対決第2戦でも王座防衛(WBA4度目、WBC初、WBO4度目)に成功した。今年5月に2-1の判定勝利を挙げていた前WBC世界同級王者タイソン・フューリー(36=英国)との再戦となったが、3-0(116-112×2)の判定勝ちを収めた。約7カ月ぶりの再戦でライバルを返り討ちしてみせた。サウジアラビア政府直轄のプロジェクト「リヤド・シーズン」で組まれたヘビー級頂上決戦だった。 サウスポースタイルのウシクが序盤から左を軸にペースを握り、4回には左アッパーをヒットさせた。リベンジを狙うフューリーのボディー攻撃を受けながらも、相手の顔面に左ストレートを打ち込んで主導権を譲らなかった。試合終了後、フューリーと抱き合い、敬意を表したウシクは「勝って良かった。私はジャッジではない。アスリートだ。しっかり準備した」と感慨深く振り返った。 終盤もスタミナが落ちず、打ち合いの激戦を制した。夫人も子供たちもサポートに感謝したウシクは「私にとって、とてもとても幸せな日だ。息子が『ねえ、パパ、次は君だよ』と言ってきた。自分は『分かった』と言ったんだ」と笑顔。ライバルに打ち勝った原動力が家族だったと強調していた。 ウシクが指名試合義務を果たせないために返上したIBF同級王座はダニエル・デュボア(27=英国)が獲得している。23年8月、9回KO撃破しているデュボアとの再戦による4団体統一戦を見据え、ウシクは「もちろんやる。問題にない。準備はできている、次戦も問題ない。今は家に帰って少し休むが、準備はできている」と再び4団体統一王者に野望を口にしていた。