事故原因は「強風なのに 出航した」こと!『 もっと“最悪”なのが、波の中での「2人乗り」』 【琵琶湖 「水上バイク」 遭難事故 】 チャンピオンが語る、 素人の無謀さと、波の恐しさ
「波」は、自分が思うよりも高く飛ぶ“ジャンプ台”になる。問題は着水時の角度を姿勢
―― 波の恐さを知らない人ほど、気軽に出航してしまうのですね。 村尾 波ってジャンプ台になるんですよ。上手くても下手でも、“ジャンプ台”に乗ってしまったら高く飛び上がってしまう。問題は「着水時の姿勢」です。 僕らは、空中で船体をコントロールして、斜め45度くらいで着水するように調整しています。 ―― それができないと、足首や足、尾てい骨や腰椎などを骨折してしまうのですね。でも、普通の人がそんなことを考えながら着水できませんよね。 村尾 知らない人が多いと思うんですけど、「大波の向こう側」ってものすごく抉れている。波で飛び上がったときに下を見たら、水面がとんでもなく下にあるんです。 ビルの屋上から飛び降りているようなモノで、水上バイクの角度を約45度になるようにして、着水時の衝撃を吸収しないと大ケガをします。自分も若いときに、これで骨折していますから。
―― そう言えば以前、村尾さんの後ろに乗せてもらうときに、波の中で「僕が“飛べ”って 叫んだら、水上バイクを捨てて飛び降りてください」と言われたことを思い出しました。 村尾 あのときは海が大荒れで、結構な高さでジャンプしましたからね。頑張って着水時の姿勢を空中でコントロールしても、海面の形によっては、まともに衝撃を受けてしまう。だから空中で「ヤバい」と判断したら、飛び降りるしかリスクを回避する方法がないんです。 ―― 幸い、“飛べ”と言われなかったからよかったですが、そういわれたときは真剣に後悔しました。 村尾 水上バイクに慣れている人でもそうなんですから、ビギナー同士が「2人乗り」をして大波の日に出航するという怖さを分かってほしいです。 今回の事故でもそうですが、普通の人が2人乗りで大波のなかを出航するのは絶対にやめて下さい。
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