Yahoo!ニュース

佐々木亮

佐々木亮認証済み

認証済み

弁護士・日本労働弁護団幹事長

報告

見解40~50代前半はいわゆる就職氷河期世代とポスト氷河期世代といわれ、最初の就職が「正社員」でなかった人が多い世代です。その原因は様々な有識者の指摘がありますが、一因として非正規雇用を野放しにし、逆に雇用の規制緩和をした影響があることは間違いないでしょう。企業の目の前の利益追求のために労働者への分配を渋り、逆にしぼり上げるという、こうしたことが約20年にわたって行われた結果の空洞が、現在の我が国の経済に様々な悪影響を与えています。 記事中、ある出演者が、雇用の流動化がこれを解決するかのような指摘もありますが、雇用の流動化が雇用の劣悪化をもたらすことは派遣の規制緩和の際に経験済みですので、ただ雇用を流動化を推し進めるのは悪手です。むしろ、雇用の質を保ちつつ、安定した職に誘導する政策が求められます。生活が安定すれば安心して支出ができ、経済が回り出します。この好循環をつくる政治が求められます。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 今野晴貴

    NPO法人POSSE代表。雇用・労働政策研究者。

    見解氷河期世代は団塊ジュニア世代にあたり世代人口が多く、受験競争も激しかった。かなり勉強もさせられた世代…続きを読む

  • 荒川和久

    独身研究家/コラムニスト/マーケティングディレクター

    見解1990年代後半からゼロ年代前半にかけての就職氷河期が悲惨だったことはその通りで、それが今に禍根を残…続きを読む

コメンテータープロフィール

佐々木亮

弁護士・日本労働弁護団幹事長

弁護士(東京弁護士会)。旬報法律事務所所属。日本労働弁護団幹事長(2022年11月に就任しました)。ブラック企業被害対策弁護団顧問(2021年11月に代表退任しました)。民事事件を中心に仕事をしています。労働事件は労働者側のみ。労働組合の顧問もやってますので、気軽にご相談ください! ここでは、労働問題に絡んだニュースや、一番身近な法律問題である「労働」について、できるだけ分かりやすく解説していきます!2021年3月、KADOKAWAから「武器としての労働法」を出版しました。

関連リンク(外部サイト)

佐々木亮の最近のコメント