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荒川和久

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独身研究家/コラムニスト/マーケティングディレクター

報告

見解1990年代後半からゼロ年代前半にかけての就職氷河期が悲惨だったことはその通りで、それが今に禍根を残している最たる点は「第三次ベビーブームが来なかった」ことです。これが今の少子化をほぼ決定づける要因。なぜならあの時新たな出生がなかったために、今の出生の母数となる人口が増えなかったので。 また、非正規率という観点からみると、たとえばもっとも初婚の多い年齢帯である25-34歳男性の非正規率で見ると、氷河期末期は10%程度だったが、2014年は17%とMAXになり、2023年でも15%。この年代は、むしろ今の方が氷河期時代より非正規率が高い。勿論、非正規率だけが下がればよいというものでもなく、今は正規でも手取りが増えない問題がある。 こう考えると、氷河期は終わったのではなく今も継続しているし、むしろ悪化しているともいえる。これが令和の結婚氷河期というものを生み出しているのではないかとも思う。

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  • 今野晴貴

    NPO法人POSSE代表。雇用・労働政策研究者。

    見解氷河期世代は団塊ジュニア世代にあたり世代人口が多く、受験競争も激しかった。かなり勉強もさせられた世代…続きを読む

  • 佐々木亮

    弁護士・日本労働弁護団幹事長

    見解40~50代前半はいわゆる就職氷河期世代とポスト氷河期世代といわれ、最初の就職が「正社員」でなかった…続きを読む

コメンテータープロフィール

荒川和久

独身研究家/コラムニスト/マーケティングディレクター

広告会社において、数多くの企業のマーケティング戦略立案やクリエイティブ実務を担当した後、「ソロ経済・文化研究所」を立ち上げ独立。ソロ社会論および非婚化する独身生活者研究の第一人者としてメディアに多数出演。著書に『「居場所がない」人たち』『知らないとヤバい ソロ社会マーケティングの本質』『結婚滅亡』『ソロエコノミーの襲来』『超ソロ社会』『結婚しない男たち』『「一人で生きる」が当たり前になる社会』などがある。

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