見解斎藤氏が県知事選挙に勝ったことで、県議会のあり方が問われる事態となりました。百条委員会自体は残っているものの、百条委員会の目的が失われつつあります。 本来は、審議を尽くした上で不信任案を決議すべきだったのでしょう。結果を急いでしまったことで不信任案を全会一致で採択したものの、県民の民意が示されたことから、議会は知事に対する対応の方向性を変えざるを得なくなりました。全会一致で不信任を出した知事が今後予算案を議会に提出するとして、賛成するも反対するも茨の道といえます。 県政の停滞を止めてはならないと斎藤氏は訴えていましたが、今度はその責任が議会に転換されました。県議会はこの問題をどう収束させることができるのか、あるいは県議会としての責任問題となったときに、どう落としどころを見つけることができるのか、この問題の根本的解決には、まだ先は長いように思います。
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コメンテータープロフィール
1988年生まれ。青山学院高等部卒業、青山学院大学経営学部中退。2010年に選挙コンサルティングのジャッグジャパン株式会社を設立、現在代表取締役。不偏不党の選挙コンサルタントとして衆参国政選挙や首長・地方議会議員選挙をはじめ、日本全国の選挙に政党党派問わず関わるほか、政治活動を支援するクラウド型名簿地図アプリサービスの提供や、「選挙を科学する」をテーマとした研究・講演・寄稿等を行う。『都道府県別新型コロナウイルス感染者数マップ』で2020年度地理情報システム学会賞(実践部門)受賞。2021年度経営情報学会代議員。日本選挙学会会員。