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六辻彰二

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国際政治学者

報告

補足急加速しているが、ロシアでの外国人の動員そのものはウクライナ侵攻開始からまもなく始まっていた。 2022年9月にロシア軍は外国人受け入れ基準を大幅に緩和し、2023年1月にはロシア国籍を取得した中央アジア出身者などの出国が禁じられた。 ロシア国内でも予備役としての動員には拒絶反応が強く、プーチン政権といえどもやりすぎれば政権基盤そのものが危うくなる。 外国人や受刑者が標的になるのは一般のロシア国民から必要以上の反発を招かずに兵員を確保するためで、アメリカの戦争研究所はこれを「静かな動員」と呼ぶ。 ただし、意思に反して戦場に送られた兵員が増えることは任務放棄などを招きやすく、ロシア軍にとっても不安定要素になるばかりか、より無軌道な殺傷が増える一因にもなりかねない。ロシア兵には絶望感から麻薬中毒患者が増えているといわれる。 こうした移民・難民の動員は程度の差はあれイスラエルでも進んでいる。

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コメンテータープロフィール

博士(国際関係)。横浜市立大学、明治学院大学、拓殖大学などで教鞭をとる。アフリカをメインフィールドに、国際情勢を幅広く調査・研究中。最新刊に『終わりなき戦争紛争の100年史』(さくら舎)。その他、『21世紀の中東・アフリカ世界』(芦書房)、『世界の独裁者』(幻冬社)、『イスラム 敵の論理 味方の理由』(さくら舎)、『日本の「水」が危ない』(ベストセラーズ)など。

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