【スクープ】齋藤元彦事件「優勝パレード協賛金キックバック疑惑」渦中の信金理事長が実名告発「前知事を陥れようとする思惑が…」
内部文書告発問題をめぐり、齋藤元彦前兵庫県知事が失職したことを受けた知事選が混迷を極めている。 【写真】 齋藤元彦・前兵庫県知事をたたき潰した「兵庫政界の闇」とは… 政党の推薦を受けられず、当初は支援も乏しいとみられていた齋藤氏だが、インターネットを中心としてしだいに支持が広がり、対抗馬の稲村和美元尼崎市長や清水貴之前参議院議員などと熾烈な争いを繰り広げている。 編集部は、齋藤氏が関与したと言われている昨年の阪神・オリックスの優勝パレードをめぐる「協賛金キックバック疑惑」について、片山安孝前副知事や疑惑をかけられた信用金庫理事長に実名で独占インタビューを行い、真相に迫った。
「事実無根、名誉毀損です」
「亡くなった元県民局長の告発文には弊信金の名前が入っていて、さも優勝パレードの協賛金の見返りに補助金を還流させる『幹事役』を引き受けたかのようなことが書かれていますが、事実無根であり、名誉毀損も甚だしいです」 こう憤るのは、兵庫県加古川市に本拠を置く地元信用金庫、但陽(たんよう)信用金庫の桑田純一郎理事長だ。 問題になっているのは、パレードの協賛金集めに困った片山前副知事が、但陽信用金庫を含む県内11の信用金庫に協賛金の拠出を依頼し、その見返りに補助金を増額したうえでキックバックしたという疑惑だ。齋藤氏が「公金から協賛金は拠出しない」という方針を決めたことで、片山氏以下県庁職員にプレッシャーがかかり、不正が起きたのではないかと批判された。 しかし、これについて協賛金を取りまとめた桑田氏は「片山さんからキックバックの計画を持ちかけられたことも、具体的な金額の提示を受けたこともない」とし、以下のように話す。 「協賛金の依頼に片山前副知事が訪れたのは、パレードの2日前の昨年11月21日でした。片山さんからは『パレードの協賛金の集まりが悪い』ということで、弊信金を含めて県内の11の信用金庫から拠出してもらえないかという話がありました。 金額については、私のほうから先に『合計で2000万円くらいなら十分ですか?』と提示し、片山さんが『それなら助かります』ということで了承して、私も他の信用金庫にお願いしました。金額について触れたのは私が先で、片山さんからではないということははっきり申し上げます。 キックバックの話にしても、片山さんからそんな計画を持ちかけられたこともないし、もし持ちかけられたら一蹴しています。大体、常識的に考えて、弊信金も含めた11の信用金庫が揃って一斉に刑事責任を問われるような不正に加担するなんて、ありえません。 パレードの協賛金は、単に地域貢献をモットーとする信金の役割として拠出したのであって、何らかの見返りを求めたものではありません。それは協力してくれた他の信金も同じでしょう。 一連の報道は、協賛金と補助金という本来まったく別の話を無理やり関連づけて、齋藤さんなり片山さんなりを陥れようとする思惑が働いているように見えて仕方ありません」
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