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解説アマゾンの従来モデルとの決定的な違いは、商品を注文してから届くまでに1〜2週間と、時間がかかる点です。アマゾンは、競合他社よりも迅速に商品を届けることで、EC市場で支配力を高めてきました。それを実現するため販売業者には「FBA」と呼ぶ物流サービスの利用を促し、これにより年40億個以上の商品を注文の当日または翌日に配達しています。 これに対し、2つの中国系新興ECサービスは、米国の倉庫に在庫を置かず、注文が入る都度、中国から輸入して消費者に直送する。配達までの時間は延びるが、それを格安価格で補っています。アマゾンはこれを採り入れました。ですが、中国系新興ECサービスは、小口貨物向けの関税免除措置を活用しています。バイデン米政権は24年9月、これを見直すと発表。TemuとSHEINのビジネスモデルが成り立たなくなる可能性が出てきました。そうなればアマゾンにも影響が及ぶことになります。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 山口健太

    ITジャーナリスト

    解説米国ではTemuやSHEINの低価格商品がインフレに悩む消費者の心をつかんでいます。今後は関税などの…続きを読む

コメンテータープロフィール

小久保重信

ニューズフロントLLPパートナー

同時通訳者・翻訳者を経て1998年に日経BP社のウェブサイトで海外IT記事を執筆。2000年に株式会社ニューズフロント(現ニューズフロントLLP)を共同設立し、海外ニュース速報事業を統括。現在は同LLPパートナーとして活動し、日経クロステックの「US NEWSの裏を読む」やJBpress『IT最前線』で解説記事執筆中。連載にダイヤモンド社DCS『月刊アマゾン』もある。19〜20年には日経ビジネス電子版「シリコンバレー支局ダイジェスト」を担当。22年後半から、日経テックフォーサイトで学術機関の研究成果記事を担当。書籍は『ITビッグ4の描く未来』(日経BP社刊)など。

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