巨人、大型補強再び FAの阪神・大山悠輔とソフトバンク・甲斐拓也〝ダブル獲り〟へ30億円規模用意か 2011年には25億円…18年に丸と炭谷で30億円級の補強
巨人がフリーエージェント(FA)権を行使した阪神・大山悠輔内野手(29)、ソフトバンク・甲斐拓也捕手(32)の獲得に乗り出すことが14日、分かった。交渉解禁となる15日にも即接触を図る。大山には阪神が提示している4年総額16億円を上回る5年以上で総額20億円規模、甲斐には4年以上で総額10億円規模に上る大型契約を準備しているとみられる。日本一奪回へ、総額30億円を超える大型補強を狙う。 【表でみる】FA選手を獲得した場合の旧球団への補償は 伝統球団がFA市場に躍り出る。阪神・大山&ソフトバンク・甲斐に大型契約を用意して争奪戦に加わることが判明した。この日、FA宣言した選手が公示され、15日から所属球団以外との交渉が解禁。巨人も大型補強に向けて動く。 就任1年目の阿部監督が率いた今季は、4年ぶりのリーグ制覇を達成して迎えたクライマックスシリーズでDeNAに敗れた。6試合で計9得点と、好機であと一本が出なかった。阿部監督は山口オーナーに今季の報告を行った場で「短期決戦の難しさとか、チームの課題は明確に出ました。そこを何とか補強だったり、新戦力でチーム編成をしていければなと思います」と発言した。 決定力の課題を補えるのが大山だ。阪神の主砲として、今季はリーグ2位の得点圏打率・354と勝負強さが光った。2020年には28本塁打をマーク。昨季から一塁に専念しているが、プロ入り後に外野、三塁を定位置とした時期もあり、幅広い起用に対応できる。 大山には全力で慰留に努める阪神が、今季の年俸2億8000万から大幅増の4年総額16億円を提示しているとみられる。巨人はそれを上回る5年以上で総額20億円以上の大型契約を準備しているとみられ、争奪戦は必至。両球団間でのFA移籍となれば史上初となるだけに、大山の決断に注目が集まる。 一方、甲斐にも4年以上で総額10億円規模の大型契約で争奪戦に挑む可能性がある。巨人は今季、岸田、大城卓、小林を併用したが、侍ジャパンで長く正捕手を務めた甲斐の守備力には熱視線を送ってきた。阿部監督は「基本はバッテリー、守りから。それは変わらない」と来季も『守りの野球』を第一に掲げており、経験豊富なベテラン捕手はほしい存在だ。 巨人は昨オフ、オリックスからFA宣言した山崎の争奪戦に加わるも日本ハムに敗れたが、今季は2年目外野手の浅野、5年目左腕の井上ら若手を育ててリーグ優勝を成し遂げた。来季のリーグ2連覇、日本一奪回へ、球団ではDeNAから梶谷、井納を獲得した2020年オフ以来4年ぶりのFA選手獲得に本腰を入れる。