オートバイのあれこれ『打倒RC30。ヤマハのスーパーレプリカ!』
全国1,000万人のバイク好きたちへ送るこのコーナー。
今日は『打倒RC30。ヤマハのスーパーレプリカ!』をテーマにお送りします。
「8耐レプリカ」として作られ、市販車の範疇を超えるハイスペック&ハイグレードで生み出されたホンダの『VFR750R(RC30)』。
そのVFRへ立ち向かうべくヤマハが開発したのが、「OW01」こと『FZR750R』でした。
最大の見どころは、RC30にも遜色ないレーシーな造りこみ。
パワーユニットは、既存の『FZR750』へ搭載されていた5バルブ4気筒エンジンをベースに、チタン製コネクティングロッドやクロスミッションを投入し、同時にショートストローク化も実施。
また、フレームについてはOW01専用に新造されたアルミ製のデルタボックスフレームが採用されていました。
その他、アルミで製作された燃料タンクやオーリンズ製のリヤショックユニット、高荷重を想定した43mm径のフロントフォーク等、あらゆる箇所が特別仕様で固められていました。
価格は200万円と、「超高価!」と騒がれたRC30の148万円をも大幅に上回る値付けがなされていましたが、それでもOW01を欲しがるバイクファンはひじょうに多く、限定生産500台はすぐに売り切れてしまったといわれています。
この後、スズキからは「RK」こと『GSX-R750R』がリリースされ、91年にはカワサキから『ZXR750R』が登場。
レプリカブームも末期だったものの、こうして“プレミアムなレプリカ”が各社に出揃うことになったのでした。