以前から気になっていたお弁当屋さんがあります。それはとあるJRの駅の構内にあって、看板には「感動 本物の洋食弁当」と書いてあります。

洋食屋さんのお弁当？そんなの、弁当を買うよりお店で出来立てを食べた方が美味しいに決まってるよね…そう思っていた私。それがある日、勢いよくくつがえされることに。

場所はJR神戸線の灘駅。お弁当屋さんは改札を出てすぐの場所にあります。王子動物園や横尾忠則現代美術館、原田の森ギャラリーなどがある駅です。

看板には「洋食Quattro」の文字が。どうやら元町にある有名洋食屋さんのようですね。近寄ってみるとショーケースの中にはたっぷり入ったサラダなどもありました。

それにしても美味しそうなラインナップです。ハンバーグ、エビフライ、トンカツ、チキン南蛮、帆立フライ、唐揚げ、チキンカツなど洋食の王道が揃っていました。

どれにするか迷ってしまいますね。私は決めるまでにだいぶ時間がかかってしまいましたが、あなたなら何を選びますか？ハンバーグ＆唐揚げなどコンビのセットもありますよ。

悩んだ末にトンカツ(1,000円税込・おかずとご飯付き)にしてみました。果たして、揚げたてでなくても美味しいのでしょうか。気になるところですが、今日は揚げ物の気分だったのでとりあえず決定。

ビフォーアフターというか、出来立てと食べる直前の変化なども知りたかったので、お店の店頭で中身を写真に撮らせてもらいました。今すぐにでも食べたいけど、おうちに帰るまであとちょっとの我慢です。

心なしか急ぎ足で駅の階段を降り、電車に乗りました。冷めないうちに食べたいなと、心はソワソワしっぱなし。だけどどんな味なんだろうと想像しながら待つ時間もいいものですね。ようやく食べられる瞬間はきっと、待った甲斐があるのでしょう。

そして自分の駅に着くやいなや、私はおうちと反対方向へと歩き始めました。せっかくのお弁当なのだから、外で景色を見ながら食べた方が楽しいはず。

ちょっとした公園にある、広々とした木の階段に腰掛けて、お弁当を取り出しました。お弁当は熱くも冷たくもなく、常温といった感じ。

ようやく食べられる〜と、ワクワクしながら蓋を開けると美味しそうなカツがゴロンと。かなりの肉厚ですね、これは食べ応えがありそうです。衣もカラッとした雰囲気があってベタつきや油浮きなどの様子もありません。

お待ちかね、いよいよですよ。重たいカツを持ち上げ、思いっきりかぶりつきました。ジューシーでしっとりした豚肉、下味もついているのでソースをかけなくてもそのままで充分美味しい。

じっくり味わうとガーリック風味がやってきて、それがほのかに鼻腔に残る上品さでさすがといった感じ。衣は薄く脂っこさを全く感じさせません。脂身も旨味があり、じっくり幸せがやってきます。

ボリューミーなカツは食べ応えありで満足度高し。これは冷めても全く問題なしですね。別容器に入っていたソースはだし醤油でしょうか、ほんのり甘味ありの味でした。これはお好みでかけるといいかも、私は特に必要なかったです。

マッシュポテトをニンジンに絡めて食べると洋食屋感さんの雰囲気。インゲン豆、赤いスパゲティー、カボチャがゴロン。レンコン、細切りキャベツと白髪ネギ。

味が染みたナスと、味付け卵が半分、レンコンなどはどれも違う味付けで手抜きは無しです。野菜のゴロリ具合が嬉しいですね、これで儲けはあるのでしょうか。

お弁当なのに、じんわり味わいたいと思えるクオリティー。いちど食べたらコスパが良いのがきっとわかりますよ。その満足度の高さに、癖になるかもです。

ここの本店、元町でレストランをやっている「洋食Quattro」さんは、いつも行列ができているお店です。そこで、社長さん自身の思い入れのある街でもある灘駅でスムーズにお客さんに提供できるようにと、オープンしたのがこのお弁当屋さんなのだとか。

メニューもレストランとほぼ同じだそうですよ。並ばずに買えるよう、LINEからの注文も受付けているみたいです。仕事帰りなどに、一度立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

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