マンション価格上昇中の今気になる、かつて分譲時に「高すぎる」とされた物件の現在価値
新築マンション価格の上昇が止まらない。「東京では、3LDKが1億円以上になった」という記事見出しを目にして驚いたが、それは都心6区(千代田、中央、港、渋谷、新宿、文京)の中古マンション売り出し価格が70平米換算で1億円を超えた時期があった、というもの。中古マンション売り出し価格は、「その値段で売りたい」という希望価格なので、そのまま売れるとは限らない。
そもそも、「東京のマンションが1億円以上」というと、多摩エリアも含めた東京都内全域で、中古・新築のマンション価格が3LDKで1億円以上になったと思いがち。そんなに高くなっているわけはない。
23区内の一部、JR山手線内側の純都心部ならば新築マンション3LDKが1億円以上、はあり得る。ただし、山手線内側で新築マンション3LDKが1億円以上になったのは、数年前から。最近起きた現象とはいえない。
バブル超えと騒がれるほど、新築マンション価格は高騰していない。
それでも、都心の一部でマンション価格の上昇が止まらないのは事実。こんなに高くなって誰が買うのか、そして、こんなに高額化したマンションを買って大丈夫なのか、といいたくなる気持ちも分かる。
さらにいえば、「超高額の都心マンションを買った人が、将来、損をしても気の毒とは思えない」という気持ちも……。実際、平成バブル期には、超高額の都心マンションに手を出して破綻し、その後、音信不通になったままの人が私のまわりにもいた。
では、今回も破綻者が続出する可能性があるのだろうか。
都心に立地する人気マンション3LDKの中古が5億円とか7億円で取引されていたバブル期と比較するのはさすがに無理があるので、ミニバブルと言われた2007年〜2008年頃との比較を試みた。
約15年前のミニバブル期に、「その価格は高すぎる」と言われたマンションをピックアップし、それらが今、中古でどのくらいの価格で取引されているかを調べたのである。
果たして、15年ほど前に「高すぎる」と言われたマンションは大幅に値下がりし、悔しがる人続出なのか。
ミニバブル期に販売されたマンションは名作ぞろい
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