今年のパ・リーグもそうなるのか。30本塁打未満で本塁打王を獲得した選手たち。過去60年は2人だけ
今シーズン、セ・リーグでは、38本塁打の岡本和真(読売ジャイアンツ)を筆頭に、3人が25本以上のホームランを打っている(9月13日時点)。あとの2人は、28本塁打の村上宗隆(東京ヤクルト・スワローズ)と26本塁打の牧秀悟(横浜DeNAベイスターズ)だ。
一方、パ・リーグに25本塁打以上は皆無。トップ3には、23本塁打の浅村栄斗(東北楽天ゴールデンイーグルス)とグレゴリー・ポランコ(千葉ロッテ・マリーンズ)、21本塁打の近藤健介(福岡ソフトバンク・ホークス)が並んでいる。
どの球団も、レギュラーシーズンの残りは20試合以下だ。パ・リーグの本塁打王は、30本塁打未満となる可能性も低くない。
1リーグ時代の本塁打王のうち、30本塁打以上は、1949年に46本塁打の藤村富美男だけ。他のシーズンの本塁打王は、いずれも25本塁打以下だった。
一方、2リーグ制となった1950年以降、30本塁打未満の本塁打王は、延べ17人を数える。意外に多いと思うかもしれないが、1962年以降の61シーズンは、パ・リーグに2人、1995年に28本塁打の小久保裕紀と2012年に27本塁打の中村剛也しかいない。
ちなみに、1995年のセ・リーグは、39本塁打の江藤智が本塁打王を獲得した。2012年のセ・リーグ本塁打王は、31本塁打のウラディミール・バレンティンだ。
また、今シーズンのパ・リーグで70打点以上は、78打点の近藤と75打点の柳田悠岐(福岡ソフトバンク)の2人だ。セ・リーグでは、牧と岡本が90打点以上。それぞれ、93打点と90打点を記録している。
1950年以降、90打点未満で打点王を獲得した選手も、その人数は、30本塁打未満の本塁打王とあまり変わらない。延べ14人だ。
1960年の藤本勝巳は、30本塁打未満と80打点未満、22本塁打と76打点で両タイトルを獲得した。
また、1995年のパ・リーグは、80打点の3人、イチロー、初芝清、田中幸雄が打点王となった。セ・リーグあるいはパ・リーグにおいて、首位打者、本塁打王、打点王のいずれかを3人以上が分け合ったシーズンは、他にはない。
なお、今シーズンのパ・リーグの打撃タイトルについては、こちらでも書いた。