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ドジャースにはワールドシリーズを経験している選手が10人以上。ベッツは2度出場のどちらも優勝

宇根夏樹ベースボール・ライター
ムーキー・ベッツ Oct 28, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ニューヨーク・ヤンキースもロサンゼルス・ドジャースも、今世紀のワールドシリーズ進出は、今年が4度目だ。この回数は、ヒューストン・アストロズの5度に次ぎ、サンフランシスコ・ジャイアンツ、セントルイス・カーディナルス、ボストン・レッドソックスと並ぶ。

 ヤンキースの過去3度は、2001年、2003年、2009年。ドジャースは、2017~18年と2020年だ。ここ8年間(2017~24年)に限ると、ワールドシリーズ進出は、アストロズとドジャースの4度が最多となる。このスパンに進出2度以上のチームは、他にはない。

 今年のリーグ・チャンピオンシップ・シリーズで、ドジャースのロースターに名を連ねた26人のうち、ワールドシリーズに出場したことのある選手は、12人を数える。その半数の6人は、出場2度以上だ。

 キーケー・ヘルナンデスオースティン・バーンズクリス・テイラーの3人は、ドジャースが進出した過去3度のワールドシリーズに、いずれも出場している。マックス・マンシーウォーカー・ビューラーは、2018年と2020年の2度。2人とも、2017年もドジャースに在籍していたが、マンシーは、メジャーリーグではプレーせず、AAAで110試合に出場した。ビューラーは、2017年9月にメジャーデビューした。

 ムーキー・ベッツのワールドシリーズ出場も、マンシーとビューラーと同じく、2018年と2020年の2度だが、2018年はチームが違った。レッドソックスの選手として、ワールドシリーズに出場。レッドソックスは、4勝1敗でドジャースを下し、優勝を飾った。

 ベッツは、2020年2月のトレードで、レッドソックスからドジャースへ移籍した。この年、ドジャースは、ワールドシリーズでタンパベイ・レイズと対戦し、4勝2敗。ベッツは、2度目のワールドシリーズ優勝を経験した。

 2018年のワールドシリーズは、5試合で打率.217(23打数5安打)と出塁率.308、1本塁打、1打点。2020年は、6試合で打率.269(26打数7安打)と出塁率.321、2本塁打、3打点を記録した。第6戦の8回裏には、リードを1点から2点に広げるホームランを打った。

筆者作成
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 ちなみに、現在のドジャースにいる選手のうち、ベッツとともに2018年のワールドシリーズ優勝メンバーとなったのは、ライアン・ブレイジャーとあと1人、ジョー・ケリーもそうだ。また、2020年のワールドシリーズでドジャースと対戦し、現在はドジャースにいる選手も、ケビン・キアマイアーだけではない。タイラー・グラスナウは、タンパベイ・レイズの先発投手として、第1戦と第5戦のマウンドに上がった。

 ケリーもグラスナウも、今年のポストシーズンは、どのシリーズのロースターにも入っていない。ただ、グラスナウと違い、ケリーがワールドシリーズのロースターに入る可能性は、ゼロではない。

 なお、ドジャースが今年のワールドシリーズを制すると、ベッツの優勝3度は、現役最多タイとなる。ドジャースのウィル・スミスとは別人の、ウィル・スミス(現カンザスシティ・ロイヤルズ)と並ぶ。スミスは、2021~23年に3年連続。それぞれ、アトランタ・ブレーブス、アストロズ、テキサス・レンジャーズだ。ただ、2022年のワールドシリーズは、ロースターには入っていたものの、登板はしていない。

 2人のウィル・スミスについては、こちらで書いた。

「過去4年のワールドシリーズ優勝はすべて違うチームだが、どのチームにも「ウィル・スミス」がいた」

 ワールドシリーズを経験しているヤンキースの選手については、こちらで書いた。

「ヤンキースにワールドシリーズ経験者は3人。そのうちの2人は5年前のシリーズで対戦し…」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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