来年は「(仮称)世界ひかり年」
2013年、国連とユネスコは2015年を“the International Year of Light(IYL2015)”とすることを決議しました。これは、2005年の世界物理年や2009年の世界天文年同様、人と科学との間の関わり、すなわちサイエンスコミュニケーション活動を全世界的に振興するための施策です。
国連とユネスコは特に、この記念年の企画を通じ、女性の社会進出や発展途上国における教育支援等の目的を掲げ、広く「光」と「健康」・「情報」・「経済」・「環境」・「社会」の5つのテーマに関わる広範なコミュニケーション活動を呼び掛けています。2014年3月現在、すでに日本を含む85か国、100を超える学術団体・企業連合体などから参加表明があります。
2014年3月、IYL2015の中心団体である国際照明委員会(CIE)からの要請により、国際天文学連合(IAU)もこの記念年の事業主体の一員に加わることとなりました。今日、IAUの国際アウトリーチ事業は、国立天文台天文情報センターに設置されたIAUの出先事務所であるIAU/OAO(IAU Office for Astronomy Outreach)が担当しており、IYL2015の天文分野における国際事業はOAOが中心となって企画・実施しています。
IAUでは、「光の科学」、「光と技術」、「自然の中の光」、および「光と文化」という4つのテーマを柱に、光(電磁波)の理解によるエネルギー教育や環境教育の推進や市民向けに基礎科学や科学技術の発展の歴史の共有と理解を目的に様々な企画を検討中です。いささか準備不足の感もありますが、来年の実施に向けて、今後、国内外でIYL2015事業に市民が積極的に参加することで次第に盛り上がっていくことを期待しています。
(IYL2015全体のメインページは今年7月頃アップ予定とのことです。)
参考URL:
国連決議(PDF)http://www.un.org/en/ga/search/view_doc.asp?symbol=A/RES/68/221
国際天文学連合関連ページhttp://www.iau.org/news/announcements/detail/ann14006/