【鳥取】境港で今も残る!進駐軍があった頃に米軍人から教えてもらったアイスクリーム「モルトセーキ」
はらぺこライターの旅人間です。今回は鳥取県境港で地元の方に教えてもらったステキな喫茶店を紹介しましょう。
その店はアーティストや音楽好きが集う昭和感が漂う店。そして米軍人から教えてもらった謎のアイスクリームがあるという…。
喫茶クロ
境港といえば、妖怪などのブロンズ像がならぶ「水木しげるロード」が有名で、境港駅から「水木しげる記念館」までは人気の散策路だ。
そんな水木しげるロードの先には”おさかなロード”があり、その路上に1957年創業の「喫茶クロ」がある。
ここでは不定期でジャズライブや落語会などが開催されている。
店内には創業当時の写真が飾られている。
そこには「一杯目の珈琲は昭和32年、20円」とあり、時代を感じさせてくれる写真と言葉となっている。そして…
なんだか…この言葉が心に残る。
お店のママさんと話していると、常連さんがやって来た。その方は作家さんだとか。店内にはその作家さんの書籍が置かれていた。
色々とお話を聞いていると、境港を拠点に様々な業界で活躍する人がここに集まるそうだ。思わず仲間入りさせてほしくなる…そんな空間でもある。
さて、気になっていたメニューがある。
それが「モルトセーキ」だ。これは境港に進駐軍があった頃、米軍人が食べていたものを教えてもらったアイスクリームだとか。
ところで、なぜ「モルトセーキ」というのか?
ママさんに聞いてみたが名前の由来なでは分からないらしい。レシピだけが残っているのだそう…。
その味わいは、いわゆるココア風味のアイスクリームだ。
とろり~とした食感で、素朴でとっても美味しい!
戦後間もない頃、日本人にとってはチョコレートも珍しかった。そんな話を聞いた事がある。あの当時はココアの味、アイスクリーム自体、その全てが驚きと感動だったに違いない。
現代では、欲しいモノは何でも手に入る贅沢な時代になったが…
やはり店内で見かけたあの言葉が頭に浮かぶ…
「なんでもない時間となんでもない珈琲 これからもこの場所で」
1杯20円の珈琲が67年の月日が流れ今は350円する。世間一般的に見たら珈琲350円は安いと言える。アイスクリームもチョコレートもココアは今や簡単にどこでも買える。なんでもないようで、時間は確実に流れている。変化していないようで変化している。
そんなことを考えてしまう…のんびりと時間が流れる喫茶店だった。
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喫茶クロ
住所:鳥取県境港市中町26
電話番号:0859-44-2086
営業時間:11:00~18:30
定休日:不定休
公式ホームページ(外部リンク)
地図(外部リンク)