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【和歌山/串本町】絶景スポット橋杭岩の目の前に「観光地で一番安いお店」と書かれた喫茶店に行ってみた

旅人間はらぺこライター

はらぺこライターの旅人間です。今回は和歌山県串本町にある個性豊かな喫茶店を紹介しましょう。来店のキッカケは「観光地で一番安いお店」と店頭に堂々と揚げられているノボリ。

ほんまかいな?と。疑うわけではないけど気になったので行ってみた。ここは橋杭岩の目の前にある「喫茶&ワンコインランチ ケープタウン」だ。

橋杭岩(はしぐいいわ)とは、海岸から紀伊大島方面へ向かって海上に並ぶ大小40あまりの奇岩群。弘法大師と天邪鬼が一晩で橋をかける競争をしたという伝説が残る。天然記念物に指定されている関西で有名な絶景スポットの一つ。

そんな橋杭岩で朝日を見ようと早起きをして散策した。夏は日の出時間が早く、5時半過ぎの到着でも遅く、海上から陽が上がる瞬間には間に合わなかった。とは言え見とれるほど美しい。

ちょうど引き潮だったので巨岩が並ぶ手前まで歩いてみた。所々に残された大きな水たまりには逃げ遅れた魚の姿がアチコチに… 。360度どこを見ても楽しめるのでドンドン時間が過ぎてゆく。

気が付けば2時間ほど経っていた。

さて、朝食はどうしようか…。なんて考えてる時に橋杭岩の目の前にある喫茶店がガラガラガラっとオープンしたのだ。

そこには「観光地で一番安いお店」と赤に白字で書かれたノボリが風でヒラヒラと揺れている。一番安い?本当だろうか?何だか気になる。

同店の看板を見れば、ワンコイン(500円)ランチのオンパレード。確かに安い。

モーニングセットもある。同じく500円だ。

扉を開けると、昭和の趣が残った店内には可愛い雑貨が所々に見られる。

店主に話を聞くと母親の店を引き継いだという。母の代から数えると45年ほど、この橋杭岩の前で喫茶店を営んでいるそうだ。

そして、ワンコインについて聞けば、料金はオープン当初の45年前のまま、それどころか「内容はアップグレードして値段はそのまま」と誇らしげに話す。

「なぜ、そこまで?」と聞けば、お客さんに喜んでもらいたいという想いが返ってくる。少し個性的で少しクセのある店主だが、地元愛が強く、客との会話を楽しんでいる。勉強熱心で色々と知識も豊富な方だった。

そして、注文したのはモーニング。

「これだけ付けて500円やったら、お得やろ?」と言いながら手渡された。ドリンクは珈琲ではなく100%のリンゴジュースにした。

目玉焼き、サラダ、ハム、そしてバナナもある。

パンも2枚だ。

確かにこれで500円はお得だ。観光名所の目の前でランチも500円のメニューが主体。物価が上がり続ける今も値段を変えずに頑張る姿に心の中で感謝した。

「暑いからゆっくり休憩して行きや」と優しい言葉をかけてくれたのも印象的だった。いやいやオッちゃんこそ、いつまでも元気で頑張って欲しい。そう感じる店だった。

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喫茶&ワンコインランチ ケープタウン
住所:和歌山県東牟婁郡串本町鬮野川1489
営業時間:8:00~16:00
定休日:月曜日
地図(外部リンク)

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はらぺこライター

旅行好きのライター。各地に伝わる伝説や民話、古くから地元で大切にされているモノを親しみやすく紹介したい|地元で人気の食堂やレトロな喫茶店巡り|”思わずクスッと笑ってしまうような”珍スポット探し|目標は個性的でヘンテコな旅本の出版|フォローして頂けたら嬉しいです。

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