「花と祈願の寺」として親しまれる『鎮国寺』は宗像の観光スポット、またパワースポットとして多くの人が訪れる場所です。
鎮国寺は宗像大社に近く、釣川を渡ってすぐの小高い丘の上に鎮座する「弘法大師」開創のお寺で、四季折々の花が楽しめます。
いまの時期はお寺全体が木々の緑につつまれ、青葉若葉が輝いて力が満ちているようです。
土・日は境内にシャボン玉が飛びかい、しばし訪れる人をメルヘンチックな世界へいざなってくれるでしょう。

◇周遊バスで鎮国寺へ

宗像大社には西鉄バスやコミュニティバスが停車するので利用できますが、鎮国寺はコース外なのでバスではいけません。
しかし、現在運行されている期間限定「宗像まんきつ周遊バス」では鎮国寺が周遊コースに含まれているので、絶好の機会と思い行ってきました。
久々にたずねた鎮国寺では、鮮やかな木々の緑と晴れわたる五月の空が、美しいコントラストを見せてくれます。

◇境内の緑

晴れわたる青い空に白い雲と木々の緑が鮮やかで、気分爽快です。

山門からつづく長い階段に沿って境内に向かう斜面には、たくさんのつつじが植えられていて、春になると色とりどりの花が楽しめます。

春は梅や桜そしてツツジが、梅雨時になるとアジサイの花が見ごろになり、秋はもみじやイチョウが紅葉して美しく四季折々に自然を満喫できる鎮国寺です。

加えてこの時期は芽吹いたばかりの若葉の色、勢いを感じさせる青葉の緑にパワーを感じて元気になります。

新緑の葉桜の下に手水舎（てみずや）があり、その先に「文殊堂」が見えています。

梅の木の根元にはマツバギクが咲き誇り、花壇に紫蘭がたくさんの花を咲かせて、いろどりをそえているようです。

風薫る五月といった言葉がぴったりの風景の中では、思わず深呼吸をしたくなります。

◇護摩堂

鎮国寺の護摩堂には、国の重要文化財である秘仏・身代わり不動明王立像が安置されていて、年に一度4月28日のみ御開帳をされます。

護摩堂の階段横では、いろいろな種類のメダカが育てられているようです。
その下には蓮の花が栽培されていて、開花の時期を楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。

◇心字池（しんじいけ）から奥の院参道

境内の奥、大師堂裏にある心字池もおもむきのある、心安らぐ場所です。

池の中では大きな鯉と赤い魚の群れが一緒になって、ダンスをしているように見えました。

心字池から奥の院参道へ続く道まではすぐです。
階段をのぼった先に奥の院がありますが、バスの時刻に間に合わないといけないので、今回はここまでにしました。

◇一休庵

周遊バスの到着時刻まで少し時間があるので、売店「一休庵」に立ち寄りコーヒータイムをとることに。

明るくゆったりとした店内には、売店と客席が設けられていて、落ち着いた空間になっています。

カウンター席の前は大きなガラス窓になっており、外の景色が一望できます。

こちらでいただけるのは、甘酒・ホットコーヒー（各400円／すべて税込み）そして、いずれか＋ちんこく饅頭のセット（500円）です。
まずはホットコーヒーとちんこく饅頭セットを注文して、カウンター席に座りました。
春は桜の花を楽しみながら、秋は金色に輝くイチョウの木をながめながら、ゆっくりと過ごせるロケーション抜群の席です。

◇シャボン玉お寺めぐり

境内を散策していると、どこからともなく、たくさんのシャボン玉が飛んできました。
ふと見ると、境内にシャボン玉マシーンらしきものが置かれていて、定期的にシャボン玉が飛び出してきます。

緑の木々を背景に虹色にかがやくシャボン玉が飛びかうのをみると、童心に帰ってつい追いかけてしまいたくなります。
シャボン玉には癒し効果があるそうですが、ワクワクとした楽しい気持を味わって、なるほどと思いました。

花の寺で知られる鎮国寺ですが、輝くように美しい青葉若葉につつまれるこの季節もおすすめです。
生命力を感じさせる自然の中にいると、まさにパワースポットだと感じました。
また、土日にはシャボン玉の飛ぶ境内で、気持ちも癒されます。
もうすぐアジサイの花が見ごろとなり、さらに楽しみな時期をむかえます。
この機会に、宗像大社からもほど近い「鎮国寺」を訪ねてみられてはいかがでしょう。