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【富田林市】寺内町のど真ん中で平日お昼に営業!八町茶屋跡に誕生した麺坊七福の十割そばは満足の逸品

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

富田林の観光地と言えば寺内町が真っ先に思い浮かぶことは間違いないと思います。そして週末を中心に、町家をリノベーションしたお店が営業していてにぎわっています。しかし平日に寺内町に行くと、食事ができる店で開いているところがほとんどありません。

そんな平日、寺内町のイメージが一新するかもしれない、平日お昼に営業しているお店がつい最近オープンしたという情報を得たので、さっそく寺内町に向かいました。

場所はじないまち交流館の前という、寺内町のど真ん中と言っても過言ではないところにあります。

お店の名前は麺坊七福さんです。名前からして福が頂けそうですね。調べると大阪狭山市にあるそば屋さん「麺坊七福」の寺内町店とのこと。

ちなみに以前、八町茶屋さんがあったところです。

八町茶屋さんもうどんとそばのお店屋さんで、そのときは「あかねこ餅」とセットのメニューを頂きました。おいしかったのですが、日曜日だったこともあり、当日はとても忙しそうで取材の声をかけずじまいだったのです。

お客さんがいないタイミングを計らって八町茶屋さんの店内も撮影していました。お店の様子はあれからどう変わったのでしょう。

平日ですが、暖簾が垂れ下がり営業しています。

入口にメニューがありますね。中に入ってみましょう。

中に入ると開店して間がないお店らしく、お祝いのコチョウランが並んでいます。

店内はテーブル席が並んでいます。真ん中の通路が広くてゆとりを感じます。

八町茶屋さんの時とはずいぶん雰囲気が変わっていました。イスが革製で高級さ感じますが、なんといっても奥の調度品にゴージャス感があります。

外の様子です。信楽焼が新しく追加されたようです。しかしよく見ると、外に椅子とテーブルを発見しました。

実は外にも席があるのです。食後に麺坊七福のオーナーさんにお願いして外を見せていただきました。ひとつだけでしたが、6人掛けの丸テーブルです。

昔の寺内町にあった邸宅の中庭跡に出てみました。

昨年BUPUREさん側から見た中庭
昨年BUPUREさん側から見た中庭

ちなみに、中庭は同じ敷地内のBUPUREさんと共同です。

トイレも中庭に向かう途中にありました。トイレも共同です。

さて、メニューを確認しましょう。麺坊七福さんは、1976(昭和51)年に創業した七福堂さんの経営です。大阪麺類組合南河内支部の指導と協力のもとに、季節ごとに適した地域の国産のそば粉100%にこだわった十割そばを提供しているとのこと。

外でも見ましたが、改めてメニューを拝見します。セットメニューがよさそうですね。

せいろそばのメニューはこちらです。そばの風味・品質に自信があるから塩も用意しているそうで、通に受けそうです。

つゆものです。たぬき飯もプラス350円でつけられるとのこと。

ご飯ものもあります。また京都の指定農場での限定生産していて、販売所に行列もできるという高級卵・寿恵卵(じゅじゃくらん)をつかっているそうです。

ドリンクもあります。オーナーさんの話によれば、平日の寺内町は土日と違ってのんびりしているため、平日のお昼にお酒を飲みながらゆったり過ごしている人もいるとのこと。

そのようなこともあり、酒の肴用に一品料理もあります。

夜は4名以上で3日前までの予約制です。鴨鍋ともつ鍋のコースから選べます。

さて、メニューを見ながらそばが来るのを待ちます。

さて、登場しました。鶏天丼セット(税抜:1,200円)です。

これが十割そばです。なお勘違いしてはいけないのは「手打ち」ではありません。手打ちではそば職人でも打つのが難しいとされる十割そばを手打ちとは別の方法で打ったそばですが、驚いたことに注文を受けてからひとつずつ打つので、常に出来立てなのです。

おいしいそば屋さんが多い南河内地域、二八そばも十分おいしいですが、打ちたての十割そばの食感もたまりません。オーナーさんは「手打ちではないけど、そばの品質にかけては負けない」と胸を張っておられました。のど越しも良く、さすが十割そばと思えるうまさ。

こちらが鶏天丼です、こちらも程よい量でおいしくいただきました。

食後にそば湯をいただきました。そば湯を出してくれるお店は、最後にもう一度そばの風味が堪能できて良いですね。

こちらはたぬき飯セット(税抜き:1000円)です。十割そばは、温かいそばの場合は状態がすぐに悪くなるそうなので、急いで食べてほしいとのこと。冷たいそばと温かいそばでは麺の太さを変えているそうです。

たぬき飯です。上にのっていた高級卵・寿恵卵をつぶしたところです。オレンジ色したこの色合いが高級卵の証。天かす(揚げ玉)とご飯との相性もばっちりで、あっという間に平らげてしまう旨さです。

食後にオーナーさんに詳しいお話を伺いました。オーナーさんはそば職人ではなく、これまでいろんな飲食業態を手掛けた方です。大阪狭山の「麺坊七福」をはじめ、堺のお好み焼き屋「七福堂」や日根野にある「笑福亭ラーメン」など、現在6店展開されているとのこと。

オーナーさん自身は富田林出身で、以前はエコールロゼに喫茶店があったそうですが、ロゼが改装するタイミングに契約満了ということもあり、撤退しました。とはいえ「故郷・富田林に自分の店が欲しい」と思っていたそうです。

オーナーさんは寺内町でかつてそば屋(八町茶屋)を営んでいた物件と出会いました。以前、大阪狭山でそば屋をやろうとしたところ、自らが役員をしている南河内の麺類組合南河内支部のメンバーに相談し、指導と協力をしてもらってオープンできたので、そのノウハウがここでも生きたのです。

ちなみにもみじおろしがありますが、こちらは河内長野の名店・麺坊 蕎麦博さんから教えていただいたとのことです。

寺内町に店を出したのは、この寺内町を盛り上げたいという気持ちもあったそうです。実際に寺内町は土日祝日と平日とでは観光客数のギャップの差が激しいのは事実。そこで、寺内町の平日もにぎやかにしたいとの思いから、平日のお昼も営業しているとのこと。

オーナーさんからすれば、複数店舗展開している関係で、「休む」という考えがそもそもないそうで、平日営業には何の抵抗がないとのこと。そこで目の前のじないまち交流館が閉まっている月曜日を定休日に定めたそうです。

麺坊七福・寺内町店に関しては、オーナーさんご夫婦ふたりで店をやろうということで、元CAだった奥様も店に出ています。「仕事柄、世界の味を知っているから」ということで、とにかく味にこだわった店を作るとのことでした。

奥様も、専業主婦から急きょ働くことになったことで一瞬戸惑ったそうですが、今は楽しく働いているとのこと。接客も元CAらしく、気遣い抜群でとても丁寧な印象でした。また、奥様曰く、平日の寺内町の人出が少ないのが気になるので、平日営業しているお店をきっかけに流れが変わればとのことでした。

「店が落ち着いたら、日本酒の会もやりたいですね」というオーナーさん。日本酒にもこだわりがあるようで、8種類の地酒メニューがありました。

それにしても、麵坊七福さんの調度品の数々には本当に目を見張る思いです。どこで手に入れたものか聞いてみると、思わず目が見開いてしまうような意外なところからでした。

それは富田林駅北口側にある、おもしろ市場リサイクルプラザ「まえかわ」です。私も利用したことがあり、確かにいろんなものを販売していましたが、看板のインパクトが強すぎるためでしょうか?まさか店内の調度品が......意外です。

「まえかわさんは、お宝の宝庫です」というオーナー夫妻。店内に置いている時は無造作なので意外に気づきませんが、こんな風に丁寧に磨けば素晴らしいものになるんですね。

ということで、麵坊七福さんをご紹介しました。数店舗お店を展開している飲食業界のプロが、こだわりの十割そばを寺内町のど真ん中で平日のお昼も含めて営業しています。

バンリノハル ビアホールさんも復活して平日営業するなど、寺内町に続々と強いお店が登場し、かつ平日営業しています。休日だけではなく平日もにぎやかになりそうな寺内町。まるで鷹のように力強く羽ばたきそうな気がしました。

麺坊七福寺内町店

住所:大阪府富田林市富田林町10-12

営業時間:11:00~14:00(土日祝は15時まで営業)

※夜営業は予約制

定休日:月曜日

アクセス:近鉄富田林駅から徒歩6分、近鉄富田林西口駅から徒歩8分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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