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【野菜をとろう】ポリフェノールの効果がもつのは数時間だけ!?

緒方湊野菜ソムリエプロ(高校生)

赤ワイン、紅茶、チョコレートなどに含まれていることで知られる「ポリフェノール」。ポリフェノールは内臓や血管、皮膚などの老化を促進させる「活性酸素」を抑える働きの「抗酸化作用」があることで知られています。だから“ポリフェノールを摂取し、アンチエイジングの効果を高めましょう”と耳にすることもあるかと思います。

早く効くが 早く終わる

ポリフェノールは水に溶けやすく体内に吸収されやすい特徴があり、摂取後短時間で作用し始めますが、排泄されるのも早く、その持続時間は数時間といわれています。

ポリフェノールとは

ポリフェノールは8,000も種類があるといわれている位、多くの種類があります。赤ワインで有名な「アントシアニン」、緑茶・紅茶に含まれる「カテキン」、チョコレートの原料であるカカオに含まれる「カカオポリフェノール」、そばに含まれる「ルチン」、大豆に含まれる「イソフラボン」などが主なポリフェノールの種類です。

赤ワインや紅茶などはポリフェノール含有量が多い一例ですが、ほぼすべての植物が持っている色素、苦み、渋みなどの成分がポリフェノールなのです。

コーヒー、緑茶・紅茶、ココアなど1日3杯飲む習慣のある人は、そうでない人と比べてシミが少ないというデータが出たことは話題になりました。これはまさに抗酸化作用の事例です。

ポリフェノールを摂取すると

動脈硬化や高血圧などの生活習慣病を防ぎます。また紫外線などが活性酸素を増やし、シミやシワの原因となりますが、ポリフェノールを摂取することで原因となる活性酸素を抑制し、老化を防ぎます

身近な食品に含まれている

ほぼすべての植物、もちろん野菜や果物も持っているポリフェノール。ナスブドウブルーベリーなどの色素成分「アントシアニン」は聞いたことがあるかと思います。その他、タマネギに含まれる「ケルセチン」、ニラブロッコリーに含まれる「ケンフェロール」、ゴボウに含まれる「クロロゲン酸」、レンコンに含まれる「タンニン」、ショウガに含まれる「ショウガオール」「ジンゲロール」「ジンゲロン」、ほうれん草に含まれる「フラボノイド」などです。冬のこの時期に流通する「寒締めほうれん草」はポリフェノールの含有量が一般的なほうれん草に比べ多いことも分かっています。

ポリフェノールはカラダに留まらない

ポリフェノールはカラダにとって効果的な働きがありますが、摂取してから数時間ほどしか持続効果がないのが弱点です。だから毎食こまめに摂取するのが効果的ですが、前述のとおり、ほとんどの野菜にはポリフェノールが含まれているので、毎食欠かさず野菜を食べることで美容と健康に効果を発揮します。

もっと野菜をとろう

1日の野菜摂取量の目標は350g*1ですが、現状は約290g*2であり、あと60g足りていません。

※1:「厚生労働省 健康日本21」が推奨する1日の野菜摂取目標量は、350g。
※2:平成22年~令和元年国民健康・栄養調査(厚生労働省)での日本の1人当たりの平均野菜摂取量は約290g。


野菜をおいしく食べて、健康に。

野菜ソムリエプロ(高校生)

横浜在住。県立高校2年(16歳)。8歳で「野菜ソムリエ」、10 歳で「野菜ソムリエプロ」に合格し、当時の最年少記録を大幅に更新。12歳で日本さかな検定(とと検定)1級にも合格。公的機関、民間企業の大使、アンバサダーを多く拝命。公的機関や民間企業と一緒に行う野菜の普及啓発活動の他、和食文化の保護・継承にも取り組む。また官民を繋ぎ、地方共創への取り組みを支援し、関係人口の創出をサポートしている。著書:『野菜がおいしくなるクイズ』(‎飛鳥新社)

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