急に寒くなって、温かいお汁粉が食べたいなと思ったある日。たしかあのお店の2階でお汁粉が食べられたはずと車を走らせました。

向かったのは『壺屋総本店』の本社と忠和工場に併設された「なゝ花窓館」です。

『壺屋総本店』は、1929年(昭和4年）創業の旭川を代表する老舗菓子メーカー。先日、「窯出しアップルパイ」を購入した「き花の杜」の他、旭川市内のスーパー数か所にお店があります。

たしかこの「なゝ花窓館」の2階にある甘味処「村はずれ」でお汁粉が食べられたはずとやってきたのです。しかし、店員さんに伺うと「村はずれ」は現在営業をしていないそうです。

お汁粉が目的でわざわざ忠和まで来たのですが、このまま帰るのもなんなので、何か美味しそうなお菓子はないかと店内を物色。

入口の横に「旭川キッコーニホンの生しょうゆを使用したこだわりの逸品」と書かれたコーナーを発見。

キッコーニホンは「日本醬油工業」の醤油のブランド。「日本醬油工業」は昭和19（1944）年に創業したこちらも旭川を代表する醬油メーカーです。

「日本醬油工業」の前身は、旭川に最初に入植した鈴木亀蔵らが明治23（1890）年に興した笠原酒造店です。太平洋戦争末期に政府から酒造りよりも生活物資である醤油の醸造を行うように命じられ、醬油メーカーに転身しました。

醤油造りの技術を野田醤油（現キッコーマン）から伝授されたことから「日本醬油工業」の醤油には、キッコーニホンのマークが付けられています。

1929年(昭和4年）創業の「壺屋総本店」と、昭和19（1944）年に創業のキッコーニホンがコラボしたのが「生しょうゆパイ」です。

サクっとしたパイの食感と醤油の香ばしい香りが美味しいです。化粧箱入りの商品もあるので、旭川のお土産としてオススメですね。

もうひとつの商品「たんぼの神様」は、JAあさひかわの特別栽培米「ゆめぴりか」を使ったお米のせんべい。こちらも「キッコーニホン」の生しょうゆで味付けされています。

地元の企業がコラボして新しい商品を生み出す、この流れって素敵ですね。