値上げラッシュは一服も来年2月の値上げが怖い 備えにボーナス14万円残しておけ!【12月値上げ情報】
値上げラッシュは12月は一息つく 年末商戦に冷や水はなしか
2022年を何の年だったか、と後で考え直したとき「値上げの年」というキーワードは刻まれるのではないでしょうか。2022年の消費者物価指数がプラスになるのはもはや疑いようがない状態です。
今年の春から値上げ情報を月イチでまとめてきましたが、もはや個別商品を紹介するレベルではなくなっています(過去記事はこちらから)。
ところが、12月については「値上げ品目数」としては小康状態にあるようです。帝国データバンク調べでは、12月の値上げ品目が175となり、今年最小になったとの見通しです。10月の値上げが6699品目だったことを考えれば、大幅な縮小ということになります。
12月といえば、クリスマスや年末年始といった季節イベントの出費があり、忘年会や新年会、あるいは帰省での移動も多くある時期です。
この時期に値上げが多すぎると年末商戦は冷え込んでしまいそうですが、とりあえず「目の前の値上げ」は回避されたことになります。
今のところ、1月の値上げ品目も514品目と、少なめの年明けとなりそうです。
Yahoo!ニュース 12/1 帝国データバンク 2023年の食品値上げ、4000品目突破 値上げペース「今年超え」 来年2月は「10月級」の値上げラッシュ可能性
次の値上げピークが2~3月に襲来?
とはいえ、値上げ傾向はまだまだ油断できないところにあります。帝国データバンクの同記事においては、食品関連で来年の値上げ予定品目がすでに4000を超えていること、特に2月が3269品となっており昨年同月と比べて倍増になるとしています。
実際にはまだまだ品目数が増える可能性があり、今年の10月なみの可能性もあると予想しているようです。
しかも、値上げ割合が高いものとなりそうです。同記事では、2023年の値上げ予定がある食品の平均値上げ率は17%にもなるそう。ここまで値上げを抑えてきた品、あるいは初回値上げで耐えきれなかった品の値上げは大きなものとなりそうです。
値上げの流れは光熱費においても深刻です。すでに規制料金の上限まで値上げを行って、それでも赤字になっている全国の電力会社は値上げの申請を行うこととしていますが、報道では最大45.8%の申請があった模様です(北陸電力のケース。東京電力は執筆時未申請)。
規制料金は上限を定めるものですから、いきなり45.8%値上げとはならない可能性がありますし、申請を希望通り国が認めない可能性もありますが、さらなる料金値上げの可能性は織り込んでおく必要があるでしょう。
ガスの値上げも多くのガス会社が今月行います。上限に達しているガス会社も出始めており、こちらもさらなる値上げを覚悟しておく必要がありそうです。
Yahoo!ニュース 北陸放送 北陸電力 家庭向け45%値上げ申請 大手電力会社で最大 標準家庭で2700円近く負担増(全国電力会社の値上げ申請率の図あり)
アドバイス:冬ボーナスを14万円残しておくことが2023年のやりくりを左右する?
そうなってくると、今年の冬のボーナスは使い方が定まってきました。来年前半の値上げのためにちょっとストックしておくことを意識したいところです。
仮に月2万円の値上げ対策費用を確保したいのであれば、とりあえず8万円残しておきます(1~4月分として)。次のボーナス支給月まで考えるなら7カ月分、14万円となります。
同じことを月3万円で見積もって対策しておけばさらに安心えす。冬はどうしても暖房費用としてガス代、電気代がかかる時期で請求額は大きく上昇します。秋の請求金額をみるのではなく、前回の冬や夏の光熱費をみながら備えておきたいものです。
家計においてはとにかく「物価上昇による赤字転落」を避けることが大切です。第一段階としては「月単位での黒字死守」を目指しつつ、ボーナスも併用する「半年単位での黒字死守」はなんとか実現したいところです。
コラム 年末年始 セールで割安をしっかりつかみ取ろう
最後にミニコラムです。
最初に12月の値上げが控えめなことは、年末商戦への影響を考慮してのことかもしれない、と述べましたが、年末年始といえば各種セールの頃合いでもあります。
年末年始は家電量販店、アパレルショップなど年末商戦、売り始め商戦などにぎわう時期になります。財布のひももゆるみがちです。
しかし今年はお店の側も真剣勝負です。なにせ値上げ状況で安売りをしなければいけないわけですから、そう簡単な値付けをしてくれるはずがありません。
全体としての売上アップと、できる限りの利益率向上を意識しながら慎重な値付けをしてくるでしょうから、簡単に割安がゲットできるとは思わないことです。
ここは賢く確実に割安をゲットしたいものです。ポイントアップのチャンスなども上手に勝ち取りたいもの。最安値ゲットは情報戦です。価格調査はスマホを駆使し、ポイント獲得もアプリをチェックして逃さないようにしてください。
服や家電、長期にわたって利用する日用品などは金額も高いものとなりますし、購入頻度が低い分、こうした年末年始を上手に活用したいものです。
年末年始、上手な買い物をして、良い年をお迎えください!(ちょっと気が早いですが)