タモリさん18年ぶり出版 イチ推しの坂はどんな坂?
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NHKの旅番組・ブラタモリが人気のタモリさんが、このたび18年ぶりに本を出版されました。タイトルは、『お江戸・東京 坂タモリ(港区編)』(ART NEXT刊)。文章をご自身で書かれ、何と写真も自作! 前作は2004年の『タモリのTOKYO坂道美学入門』でした。
「世界都市ローマは、7つの丘からできているといわれているが、東京は7つの台地からできている」 ダイナミック、かつ分かりやすい内容から幕開け。縄文時代は、気候が温暖で海水が高く、台地の間に海がありました。渋谷などを例に挙げています。
少し前のブラタモリ渋谷編では、NHKの建物から、公園通りをパルコの先まで下る「公園通り」が紹介されました。
【ブラタモリ渋谷】全ルートをまとめ|タモリさんが「谷底」渋谷の地形・歴史を探る#186(とらべるじゃーな!)
谷底の渋谷駅では、地下鉄が空中に出てくるほど、標高が低くなっています。縄文時代は、ハチ公も海の底でした。宮益坂や道玄坂も、台地からここへ下ってきます。
縄文時代には、東京には7つの台地があり、その間に内海がありました。人々は、朝には坂道を下って静かな内海で漁をし、夕方には家族の待つ家へ戻ります。そのような前書きでした。
いまでも、渋谷のオフィスで稼ぎを得て、東急線で坂を登って帰る方は多いはず。そんなことをイメージさせる、タモリさんが描く、シンプルで分かりやすく、かつダイナミックな構図は、東京の再発見へ、読者を誘い出します。
『坂タモリ』には、港区の名坂が14コースに分けて掲載されています。エリアで分けると、三田、赤坂、虎ノ門、六本木、麻布台、麻布十番、西麻布、南麻布、白金台、高輪の9エリアとなります。分かりやすい内容で、専門知識は不要です。
早速、青山一丁目駅からアクセスできる、薬研坂(やげんざか)を訪ねてみました(地図)。タモリさんら坂道学会が、大関に指名しただけあり、圧巻の坂道です!(古い番付に横綱はないため、実質タモリさんイチ推しとなります)
薬研とは、薬草を挽いて粉にするときなどに使う、舟形のすり鉢です。すり鉢の底のカーブと似ていることから、薬研坂と名づけられました。
薬研坂の先にある「三分坂」も、とても印象的です。(地図)
三分坂のたもとには、寺院があり、瓦と粘土を、ミルフィーユのように重ねた塀が、タモリさんのお気に入りとのこと。
三分坂と薬研坂のおよそ中間地点を、赤坂見附駅の方角へ向かう「円通寺坂」も2つの坂に負けない役者です。(地図)
円通寺坂に平行する道にある、「丹後坂」も、大変印象的でした。(地図)
このほかの写真は、『坂タモリ』が紹介していない坂も見つけましたので、関東 日帰り電車旅行「自然や田舎で癒される!」28選(とらべるじゃーな!)に掲載してあります。
青山一丁目駅から歩を進め、薬研坂→三分坂→円通寺坂→丹後坂と歩くと、商店街が縦横に広がる場所に出ます。ここは、赤坂見附駅周辺。タイムトンネルを抜け出たような感がありました。(ランチにおすすめです)
時間があったので、赤坂見附駅から品川駅へ。プリンスホテルの裏手に東禅寺。ここが、タモリさんが昔から好きで、何度か来たという「洞坂(ほらざか)」への入口です。
三重の塔がそびえる境内も必見。活気がある、プリンスホテル周辺の飲食店街からは、想像もつかない静けさです。
いよいよ洞坂へ! 洋館が印象的です。(地図)
洞坂を登ります。
この写真は、洞坂で撮影したものです。
洞坂を登り切ると、桂坂に出ます。現在はまっすぐ整備されていますが、なお静かで趣がある場所です。
帰路は、品川駅へ戻ることもできますし、高輪ゲートウェイ駅や泉岳寺駅へ向かうこともできます。
今回のルート
① 青山一丁目駅→薬研坂→三分坂→円通寺坂→丹後坂→赤坂見附駅(撮影等を含め、1時間半程度)
② 品川駅→洞坂→桂坂→泉岳寺駅(撮影等を含め、45分程度)
このほかの写真は、『坂タモリ』が紹介していない坂も見つけましたので、関東 日帰り電車旅行「自然や田舎で癒される!」28選(とらべるじゃーな!)に掲載してあります。ブラタモリ訪問地一覧(とらべるじゃーな!)も便利です。
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